断捨離ブームまだまだ続いていますねー!
筆者も年に一度くらい物を一気に捨てたり、一日一捨てに挑戦してみたり・・・
でもすぐに散らかります(笑)
まだまだ物が多い、ということなのでしょうか。
断捨離をすると幸福になれる、人生が変わる、というのもよく聞く言葉ですが、風水などの観点から見ると、物が少ないことや部屋が片付いていることはやはり幸福のために大切なことなのでしょうね。
実は物が少ない、部屋が片づいている、というのは心の健康にとっても大切なことです。
今日は心理カウンセラーの視点から、断捨離の効果について書いていこうと思います。
心理カウンセラーの視点で考える断捨離の効果
・物が少ない=刺激が少ない 発達障害傾向の方が家族にいる場合は特に効果的!
断捨離の効果として「物が少ないとそれだけ目に入るものも少なくなる=刺激が少ない」から、脳が処理しやすくて疲れない、安らげる、というものが挙げられているのをよく見ます。
これは心理学的な観点でも「確かに!」というところです。
特に発達障害の傾向を持つ方が家族にいる場合は、目・耳から入る情報を抑制するのはとても良いことです。
例えば、発達障害傾向がある方が勉強をする場合は、その場を綺麗に片づけて刺激を少なくすると集中力が続きやすいと言われています。
子どもがなかなか寝ない時も、光を暗くしたりテレビを消して音の刺激を少なくすることで眠る環境が整います。
ただ、心の発達や健康には刺激も必要なので、何もない部屋、というよりは、物の量が適正量で綺麗に片づいている、というのが良い環境だと思います。
お子さんはたくさんの刺激を受けて成長する側面もあるので、日中は人や物にかこまれ、夜は刺激の少ない場所で休める、というのが理想ですね。
・何はともあれ捨てることですっきり!
人が涙を流すのは「感情が溢れる」からだと思っています。
あまりに腹が立つこと、悲しいこと、嬉しいこと、それらが自分の心の許容範囲を超えると心で抱えきれないので、涙という形にして外に出している、というのが心理学を学んだ私の考えです。
生きていて起こる様々な出来事に付随する感情を、心の中だけで処理していくのは難しいことなので、涙を流してすっきりする、断捨離をしてすっきりする、汗を流してすっきりする、という活動は、心をすっきりさせることに繋がると思います。
実際に、心が埋まらない、寂しい、不安、と話していた患者様の部屋に行くと、隙間なくびっしりと物で埋まっていた、というのは見たことがあります。
丁寧に収納はされていましたが、隙間を作れない、物を隙間なく埋めて心の穴を埋めている、という状態だったのでしょう。
・心が落ち込んだ時は綺麗な部屋に救われる
失恋した、仕事での失敗、友人と喧嘩、大切な人の死・・・
悲しい出来事で突然心が揺れた時、部屋が綺麗に片づいている、というのは救いです。
泣くにしても物が溢れた汚い部屋で泣くよりも、清潔で整った部屋で泣く方が当然回復も早いです。
落ち込んでいる時は掃除にまで手がまわらないこともありますが、物が少ないとしばらく掃除をしなくてもひどく汚れることもありません。
昔、月に一度ご主人が前の奥様との間にいるお子さんに会いに行く、という若い女性がいらっしゃいました。
その方はご主人がお子さんに会うことに何も反対はしていないけど、どうしても当日に寂しい思いをしてしまう、だからご主人がお子さんと遊ぶ前の日には、綺麗に部屋を整頓して、その日一日を少しでも気持ち良く過ごせるように工夫をされていました。
このように「落ち込むであろう日」に準備として掃除をするのも効果的なのかもしれませんね。
部屋を片付けれている、というのは自信にもなるので、落ち込んだ時は支えになりますよね。
シンプルな断捨離生活 注意したいことは?
注意したいことは一つ・・・
「神経質にならないこと」だと思います。
「シンプルで心地よい 物の少ない生活」
というワードは憧れますが、実際は心の中はシンプルではない場合もあります。
人と比べてしまったり、写真映え、インスタ映えを気にした部屋だったり、上手く捨てられないことにイライラしたり・・・
神経質にならずに自分の心地よさを大切にできれば、断捨離は心の健康にもとても効果的だと思います。
感情の断捨離はできるのか?
断捨離をして気持ちがすっきりすることはありますが、感情を断捨離することはできません。
誰かを恨んでいる人は断捨離をしてすっきりしても、恨みごころは消えないでしょうし。
感情は捨てるものではなく抱えるものです。
自分のネガティブな感情も自分のものとして受け入れていくことが大切です。
そのために心を健康に保つ必要がありますが、その心の健康に断捨離が効果を発揮する場合もある、というわけです。
断捨離をして人を恨まなくなった、心が綺麗になった、というわけではないと思います。
人間は感情の生き物です。
心が綺麗なことが良いのではなく、自分の感情をきちんと自分で消化できるかが重要なのです。
感情の断捨離はできませんが、その変わりに部屋をすっきりさせて、ほっと一息つく時間を作りたいですね。