人とのコミュニケーションに苦手意識を感じている人は意外と多いと思います。
精神科の外来でも、職場の人や家族とコミュニケーションが上手く取れなくて、ストレスが過剰になった結果、ストレス性の障害や気分障害を発症した方もいます。
健康な方でも、周囲の人の顔色を窺ったり、評価が気になったり、上手く仲良くできなかったり・・・
私たちの悩みのほとんどは人との関係性からくるものですよね。
今日は良いコミュニケーションを取るためのポイントを紹介します。
・コミュニケーションが苦手
・もっと人と上手く話せるようになりたい
・自信を持ちたい
方におすすめの記事となります。
コミュニケーション上手になるためのおすすめポイント4つ
ポイント①アイメッセージ
「あなたは〇〇だ」というような言い方は、相手が主語になりますよね。
アイメッセージとは、「私は〇〇だ」のように、私、自分を主語にした話し方のことを言います。
例えば家の手伝いを一切しない配偶者に対して
「あんたはいっつも家のことをしない!」
というのは「あなた」が主語です。
「私一人でするのがしんどいから手伝って欲しい」
というのは「私」が主語です。
「あなた」が主語だとついつい攻撃的な言葉になりやすく、逆に「私」が主語だと相手を攻撃するというよりは、自分の感情を伝えるニュアンスになりやすいです。
アイメッセージにすることで、攻撃的にならずに自分の感情が伝えやすいというわけです。
ポイント②肯定的な言い方
何でも否定的な言い方の人は話をしていても嫌がられてしまいます。
すべてを肯定的に言うのは難しくても、言い方を少し工夫するだけで大きく印象が変わります。
例えば、新入社員の頃は失敗ばかりだったけど、今は大きく成長した社員に対して、
「だいぶ仕事ができるようになったね。昔あんなに失敗してたのは忘れないけど」
という言い方と
「昔は色々あったけど今は本当に成長したよね」
という言い方では意味合いは同じでも後者のほうが何だか感じが良いですよね。
このように少しだけ言い方を肯定的にするだけでも変化が見られます。
ポイント③簡潔に言う
話しが長いと聞く方が疲れるだけではなく、伝えたいことが曖昧になり、結局何も伝わらない、ということが起こります。
自分が何を伝えたいのかを明確にして伝える、それがお互いにとって分かりやすいコミュニケーションになります。
コミュニケーションで「分かりやすさ」は本当に大切です。
立派なことを言っていても難しいいい方だったり、正しいことを話していても長すぎたりすると、それは良いコミュニケーションとは言いません。
ポイント④感情を明確にして伝える
不安・悲しみ・恐怖などのネガティブな感情は「怒り」に転換されやすいです。
ホラー映画とかで登場人物は絶対もめますよね。
あれも恐怖が怒りに変わっているのだと思います。
コミュニケーションでも同様のことが起こります。
例えば、相手は浮気をしているのではないか、と「不安」に思っている時に、相手にそのことを確認しようとして、怒り口調で言ってしまった、という例が挙げられます。
「あんたどうせ浮気してるんでしょ!」
と言いたいわけではなくて、本当は
「疑いたくないけど最近連絡がないから不安だった」
ということが伝えたかったのに、不安が怒りに変わってしまっているのです。
自分はいったい今どんな思いなんだろう、と自分を見つめて、その感情を相手に明確に伝えることで、怒りではなく本当に伝えたいことが伝わるのです。
さらに、ここからすごく重要です!
人間は自分の感情を「自覚」するだけで気持ちが落ち着く、という特性があります。
「あ、私怒ってたんだ」
と気づくだけで怒りが少しだけ少なくなるのです。
自分の感情を明確にして相手に伝えることは、相手だけではなく自分にとってもメリットがあることなんですね。
以上がコミュニケーションのコツになります。
このポイントすべてをやっていくのは難しいかもしれませんが、まずは自分の話し方を見直して「肯定的な言い方」を意識してみると良いかもしれません。
一つ上手くいくと自信に繋がりますよ!