旅ごころブログ🐒

心理カウンセラーをしている筆者が心理学の知識を紹介するブログです。趣味の旅行で行ったおすすめスポットや飲食店の紹介もしていきます。

映画「こんな夜更けにバナナかよ 愛しき実話」筋ジストロフィーを抱えながらもボランティアと一緒に青春を駆け抜けた男の実話を見た感想

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障害者の方が地域で生活をする、それはどのような生活でどのような支援を使っているのでしょうか。

映画「こんな夜更けにバナナかよ 愛しき実話」は私たちが漠然と感じている、障害者の生活のイメージを打壊す映画です。

見終わった後は何て自由で何て未来を夢見ているんだ!と清々しい気持ちになりました。

今日は「こんな夜更けにバナナかよ 愛しき実話」を紹介していきます。

 

 

 

こんな夜更けにバナナかよ 愛しき実話 ストーリー

主人公は鹿野靖明さん(大泉洋

実在の人物です。

幼い頃から筋ジストロフィーを患い、34歳になる頃には動かせるのは首と手だけ、つまり365日、24時間介助が必要な状態です。

 

このような状態の方は、多くの方が病院での完全介助で生活をするか、自宅で生活をするにしても親兄弟が介助を担い、定期的に病院へ入院をしたり(調子が悪くなると入院をしたり)して過ごします。

 

しかし鹿野さんはケア付き住居でボランティアの介助を受け自立した生活を送っています。

 

障害者の方がボランティアを自ら募集し、ボランティアの人たちと一緒に出掛けたりする、というのは聞く話ですが、鹿野さんの場合365日24時間の介助をボランティアがすべて担っています。

 

これはすごいことですよね!

 

首と手しか動かせないということは、当然夜間も介助が必要です。

寝返りもうてない電話もできない飲み物も飲めないわけですから。

それを家族や病院関係者が担わず、全てボランティアが担っていたわけです。

 

映画で描かれている日常風景は、とにかく楽しそう!

 

鹿野の部屋にはいつもたくさんのボランティアがいて、数人で入浴介助中に他のボランティアが食事を作り、また他のボランティアは洗濯を干す、行事にはみんなでわいわいがやがやパーティをして、時にはお出かけもする・・・

 

そんな鹿野はボランティアに遠慮をすることは一切なく、とにかくわがまま!よくしゃべる!自由!

 

映画の題名がそれをよく表現していますよね。

そうですそうです、鹿野が夜更けにバナナが食べたいと言い出してボランティアが買いに行く、というエピソードが映画の中にあるんです。

 

鹿野は色々な講演会や雑誌の取材も受けていて、夢もたくさん持っています。

旅行がしたい、アメリカに行って恩人に会いたい、英検合格したい・・・

そんな夢を全力で取り組んで叶えようとしています。

 

とは言え、それでもやはり重度の身体障害、難病を抱える鹿野。

 

命が危険な場面も私たちとは比べ物にならないくらいたくさんあります。

 

医者に何度も何度も入院を進められるも断り続け、「自分の命の責任は自分で取ります」と堂々宣言、まさに「命がけのわがまま」を貫き通すのです。

 

介助をする人と介助をされる人との関係は、微妙な関係になることが多いです。

 

介助をされる側は介助をする人間に、何となく気を使うというか、介護の場合もそうですけど、「嫌われたら終わり、生きていけない」という感情になるのだと思います。

 

もちろん介助、介護をする側もイライラしたり気を使わせないようにこちらが気疲れしたり、自己嫌悪に陥ったり・・・

 

しかし医大生の田中三浦春馬)とその彼女美咲高畑充希)などなど、個性豊かなボランティアたちは、鹿野と対等な関係を築いています。

 

物語の中で鹿野と田中、鹿野と美咲、田中と美咲の関係性の深まりが描かれますが、お互いが尊敬し合っていて、人生の友だと感じ合っているのがとてもよく分かります。

 

もちろん最初からそうだったわけではなく、美咲なんか最初は鹿野に対して「ほんと最低!二度と来ない!」と、鹿野のわがままにひどくご立腹でしたから。

 

だけど不思議なことに、鹿野といることでだんだんと鹿野の人間性に惚れていくんです。

ボランティアの人たちがいて鹿野は生きていける、鹿野はそこに純粋に心から感謝をしているし、ボランティアの人たちも鹿野との時間で成長ができ、鹿野に感謝をしている、といった様子が映画を見ているとよく伝わってきます。

 

「鹿野さんって何様?」

「障害者だからって何しても良いの?」

「なんで鹿野さんのわがままに付き合うの?」

 

これは作中で美咲が鹿野や田中に投げかけた言葉ですが、この言葉に対しては結局誰も何も答えないんです。

なぜボランティアの人たちが、鹿野との時間にこれほど喜びを感じて、無償で自発的に活動をしているのか、そこにも明確な答えは映画の中で言葉にされることはありませんでした。

 

しかし美咲は鹿野との付き合いで、この問いについての答えを自分で見つけたようにも思います。

私も何となく答えが見つかったような、そんな気分になりました。

 

鹿野の人生をボランティアとの関わりを中心に描いている、素晴らしい映画でした。

 

 

こんな夜更けにバナナかよ 愛しき実話 感想

純粋な感想なんですが、私はこの映画大好きで3回も見てしまいましたが、見れば見るほど味がある!

 

障害者が地域で自立した生活を送る、ボランティアと対等な関係を築いていき、みなが成長していく、そんなストーリーにももちろん惹かれましたし、登場人物が全員本当に魅力的なんです!

 

鹿野はもちろん素敵!の一言です。

わがままなのは間違いありませんが(笑)ボランティアみんなに愛されていたのは納得です。

 

自由に病院の外で生きるということは、病者や障害者にとっても素晴らしいこと、と言えば簡単ですが、実際には多くのリスクがあります。

医療従事者ではないボランティアに、重度の障害を持つ自分をまかせること、いつ身体の状態が悪くなるか分からない中で外出や旅行に出かけること、ある意味病院の中は安全であり安心できる場所にもなりえますから。

鹿野はそんなリスクを十分理解し、そのリスクを抱えて、恐怖は常にある前提で、前向きに全力で地域生活をすることを選択したのだと思います。

 

ボランティアはそんな鹿野の人間性にほれ込んだのでしょう。

いやー、私もほれ込みました!!

ちなみに大泉洋さんの演技も素晴らしいですよ!

 

そして私が気に入ったのは美咲です。

高畑充希さんが演じていますが、とにかくかわいい!!!

昔の時代のちょっと田舎の大学生の女の子っていう感じで、幼さも残った話し方がものすごくかわいいんです。

 

鹿野に出会った時は「普通の女の子」っていう感じですが、だんだんと意思の強い女性に成長していきます。

 

美咲が付き合っている医大生の田中も同じです。

イケメンのおぼっちゃんだけど、自分に自信がなく自分の意思をはっきりと示さない、コンプレックスにまみれた男の子から、医師として大人の男性に成長していきます。

 

他にも鹿野を中心的に支えるボランティアや、鹿野に手を焼きながらも信頼関係を築いている主治医、鹿野の両親、全員が全員、それぞれ葛藤を持ちながら関わり合い助け合い、お互いの魅力を相互的に高めているような登場人物ばかりです。

 

そんな魅力的な登場人物たちが、なかなか触れにくい、障害者の生活の実態を単なる感動系ではなく、コミカルに、時には生々しく描いています。

 

自分の障害感が変化するような、そんな映画でした!

 

 

こんな夜更けにバナナかよ 愛しき実話 好きなセリフ

この映画には印象的な言葉がたくさんあります。

 

鹿野が主治医に「自分の命の責任は自分で取ります」と宣言した場面は、鹿野の覚悟を感じられました。

また鹿野が便意で苦しむ場面では、美咲が「お尻の筋肉しめて!」と励まし、鹿野が「うん、でも俺筋肉が弱くなる病気だから」と答えるシーンがあり、本当にユーモラスで素敵な場面でした。

 

そんな中で私が一番好きなセリフは・・・

 

美咲の

「無理無理無理無理無理・・・・・・・・」

です(笑)

 

美咲のこのセリフと表情、とっても可愛いです(笑)

そしてこのセリフは、何気ないセリフのように見えて実はこの映画にとってとても大切なセリフだったようにも思います。

 

どこの場面かはぜひ実際に見て確かめてみて下さい。

 

 

おわりに

この映画は最初に母親と見て、次に主人と見て、最後は一人で見たすごく好きな作品です。

自分の障害感に新しいものがプラスされた、という感じもありますし、何だか人生を楽しんでみたい、綺麗な自然がある場所で走り回りたくなるような(笑)そんな気分になる映画でもありました。

そして役者さんたちの演技力も素晴らしく見ごたえのある映画です。

 

一番好きなシーンは最後のシーン。

私の大好きな歌も流れます・・・

 

興味がある方は、DVDレンタルも開始していますのでぜひ見てみて下さいね!