旅ごころブログ🐒

心理カウンセラーをしている筆者が心理学の知識を紹介するブログです。趣味の旅行で行ったおすすめスポットや飲食店の紹介もしていきます。

多様化する家族の形 「本当のお父さんじゃない」を受け止めてもらえる社会へ

スポンサーリンク

埼玉小4殺害事件

さいたま市で小学校4年生の男の子の遺体が見つかりました。

義理の父親が「本当のお父さんじゃないと言われたから腹が立った」と殺害を認めた発言をしたり、「自分ではない」と否定したりとまだ全容は明らかになっていないようです。

 

今回のような本当に痛ましい事件。

結婚した相手がバツイチで連れ子がいる、そういう状況は日本でも多くなってきています。

今回の事件を取り上げているニュースで、臨床心理士精神科医犯罪心理学者が、義父は年上の奥さんに養われている状態で、自分に対するコンプレックスがあり、義理の子どもに対しても嫉妬心を感じ、未熟な人格の持ち主だった、短絡的な犯行、と解説していました。

 

確かにコンプレックスや嫉妬心は、時に異常なほどに大きなエネルギーを持ちます。

そのエネルギーを良い方向に向けられれば、そこから芸術作品が生まれたり、スポーツで結果を残せたりと大成するほどです。

 

しかしコンプレックスや嫉妬心は、なかなか良い方向へは向きません。

多くは鬱屈した感情として自分や他者、あるいは社会へ向けられます。

 

今回の事件はまだ全容が明らかにされていないので、詳細は分かりませんが、もしも義理の子どもに対してコンプレックスや嫉妬心を向けたのであれば、確かに未熟な部分もあると思いますが、連れ子に嫉妬する、というのこと自体は珍しいわけではありません。

 

その後に殺害をする、という結果になることが異常なのです。

 

正常な精神を持つ人間でも連れ子に嫉妬をすることはあります。

自分の子どもに嫉妬をする父母もいるんですから、関係の浅い血の繋がりのない子どもに対して嫉妬をする気持ちは特に変だとも思いません。

 

結婚相手とその子どもと自分、となると、自分だけ血の繋がりがないのですから、疎外感も感じると思います。

 

健康的な関係性を築いている家族なら、そこから血の繋がりだけではない、一緒に暮らす家族としてのきずなを築いていくことができます。

 

それこそ嫉妬を力に変えて、子どもともっと仲良くなってみるとか、結婚相手に一日30分でも良いから2人の時間を作ってもらうとか、第三者に相談して助言をもらうとか、そういうことができます。

 

しかしこれが健康的ではない関係性、または当事者が精神的に良い状態ではないと、それこそ虐待や何らかの事件に発展したり、心から家庭の中で安らげなかったりします。

 

また健康的な気持ちを持っている人であっても、「連れ子に嫉妬するなんておかしい」と当たり前のように言われれば、苦しい気持ちになりそこから関係がゆがむことがあります。

 

周囲は子どものためを思い「連れ子に優しくしてやって」と言うのかもしれませんが、実際は逆効果です。

 

血の繋がりのないもの同士、お互い最初は嫉妬をしあったり、ぎこちなかったり、逆に無理に仲良くしようとしたりするのが普通です。

それを当たり前のこととして周囲も受け止め、時間をかけることが何より大切だと思います。

 

そういう意味では、今回の被害者であるお子さんは「本当のお父さんじゃない」と言ったとのことですが、こうやって自分の葛藤を言葉にできるのです。

とても力のあるお子さんだったのでしょう。

「本当のお父さんじゃない!」という葛藤を、受け止めてもらえずに殺害をされる・・・

理不尽で怖い思いをしたのだろうな、と想像すると涙が出ます。

 

離婚や再婚が珍しくなくなっている時代。

連れ子を育てる大人も、義理の親と家族になろうとする子どもも、最初は「家族じゃない!」「違和感を感じる」のが当たり前です。

それを言葉にしていくこと、お互いその気持ちを認め合うこと、周囲が見守ること、この過程を飛ばしてしまうと、誰かが心の中で無理をすることになるのではないでしょうか。

 

ところで、離婚や再婚をした時に、多くの人間がここに関わりますよね。

・シングルマザー・シングルファザー

・実の親と離れて暮らすことになる子ども

・血の繋がりのない親と家族になる子ども

・結婚相手に子どもがいる場合

・結婚相手の連れ子と暮らす場合

・自分の子どもが別れた配偶者や、その配偶者の現在の配偶者と面会をする場合

 

 これら当事者それぞれにそれぞれの感情があります。

そして難しいのは、当事者同士は相手の立場には絶対になれない、ということです。

 

子どもの養育をしている親は養育をしていない親の立場にはなれないし、逆も同じです。

連れ子である子どもは新しく家族になる大人の立場にはなれませんし、逆も同じです。

 

同じ状況にいるのに立場は全く異なるため、感情的な衝突が起こりやすいのです。

「自分の気持ちなんて分かってくれない」となるわけです。

 

そう、分からないのです。

だからこそ、最初はぶつかり合うのも仕方がないですし、ぶつからなくても、話し合うことは大切です。

連れ子である子どもが、「本当の親じゃない」と言ってくれたのであれば、それはその子がぶつかってきてくれている、葛藤を言葉で表現してくれている、とも受け取れるのです。

 

もちろんそこで言われたほうに湧き上がる感情もあると思います。

感情をそのままぶつけると相手を傷つけるので(特に相手が子どもの場合は注意が必要ですが)おすすめはできませんが、相手の感情を受け止めつつ、自分にも感情があることを伝えるのは関係を深めるのに役立ちます。

もちろん大人は子どもへの配慮を忘れてはいけないのは前提として、です。

 

近年多様化する家族の形態。

これまでと同じ支援だけではなく、新しい形の家族へも周囲の理解と支援を届ける必要性を感じます。

 

最後に関連記事を2つのせておきます。

 

 バツイチ子持ちと結婚するあなたが幸せになるために 周囲に理解されない再婚相手の立場を応援する記事

www.ntan.work

 

全国のシングルファザーSOSを出して!シングルファザーが幸せになるためのポイント 

www.ntan.work