旅ごころブログ🐒

心理カウンセラーをしている筆者が心理学の知識を紹介するブログです。趣味の旅行で行ったおすすめスポットや飲食店の紹介もしていきます。

パチンコに狂っていませんか?ギャンブル依存症治療 間欠強化の法則、借金の返済方法など紹介

スポンサーリンク

ギャンブル依存症のイメージはどのようなものがありますか?

 

お金にだらしがない

一日中パチンコをやっている

借金がある

 

一般的には悪いイメージがあると思います。

 

ギャンブル依存症はその他の依存症とは異なり、身体への影響は目に見えて分かりません(影響がないわけではありません)

その変わり大きな借金を背負うことになったり、生活が破たんするパターンがとても多いのが特徴です。

 

今日はギャンブル依存症について書いていきます。

 

 

 

ギャンブル依存症とは

ギャンブルの数は多くあり、ギャンブルを楽しむ人もたくさんいる中「依存症」と「趣味」の違いはどこにあるのでしょうか。

 

 

アルコール依存症などと同様、「自分でコントロールできなくなれば」ギャンブル依存症ということになります。

ギャンブルのように刺激の強い行動は、脳内の報酬系部分に影響を与えます。

ギャンブルをすることで、脳内にドーパミンという快楽物質が分泌されます。

ドーパミンが分泌されると、強い快感を覚えるのです。

「楽しい!」「わくわくする!」と感じるわけです。

ギャンブル依存症ではない方でも、ギャンブルをすることでこのような快感は生じますが、ギャンブル依存症の場合は、ギャンブル以外の楽しいことにまったく興味がなくなり、ギャンブルが生活の中心になってしまいます。

 

 

そして自分ではギャンブルの時間や費やすお金をコントロールできなくなり、多額の借金をしてまでギャンブルにのめり込むようになるのです。

 

 

ギャンブル依存症の間欠強化

ギャンブル依存症を理解する上で「間欠強化」の法則が重要です。

 

 

強化とはご褒美、報酬を与える、与えられることです。

親の手伝いをして褒められる、仕事をしてお給料をもらう、という場合「褒められる」「お給料」が「強化を与えられる」ということになります。

 

 

犬のしつけなどでも、犬が良い行動を取った時に褒めたりおやつをあげたりしますよね。

そうすると犬はその行動を覚えるわけです。

 

 

私たち人間も同じで、褒めてもらえる、という報酬があるから良い行動をしたり、行動を覚えたりします。

褒められることで良い行動をする頻度が高くなります。

 

 

ギャンブルでの報酬は言うまでもなく「勝つこと」です。

買ってお金がもらえることがギャンブルでの大きな報酬です。

しかしギャンブルでの報酬は毎回もらえるわけではありません。

負ければ大損しますし、買っても金額は毎回異なります。

しかしこれがギャンブル依存症を加速する要因の一つです。

 

 

間欠強化とは、毎回報酬をもらえるわけではなく、報酬をもらえる時ともらえない時がある、という状態です。

この「もらえる時ともらえない時がある」というのが、やっかいで、毎回報酬がもらえるよりは、もらえる時ともらえない時がランダムである、というほうが行動の頻度は増えるのです。

ギャンブルは勝つか負けるか分かりません。

勝てば大きな金額が手に入るかもしれないし、負ければ大損するかもしれない・・・

そんな状況のほうが、ギャンブルに依存しやすくなるのです。

毎回100%負ける、または100%勝つ、と分かっているものをプレーしても、脳内のドーパミンは分泌されず、ギャンブルに依存することはありません。

「時々勝つ」「勝てる可能性がある」から依存するのです。

 

 

これがギャンブル依存症になるメカニズムです。

 

 

 

ギャンブル依存症の治療

ギャンブル依存症病的賭博とも言われており「病気」です。

治療場所は精神科になります。

治療は大きく以下のようなものが効果的と言われています。

 

・服薬治療(ない場合もある)

・ギャンブルに関する心理教育

・家族支援

 

 

ギャンブル依存症に対する服薬治療はまだ十分に研究されていません。

心理教育と家族支援が主な治療になっていきます。

 

 

心理教育では、ギャンブル依存症のメカニズムについてと、ギャンブル行動を止めたり、減らしたりするための方法を学びます。

依存症の治療では「引き金」を避けることがとても大切で、ギャンブルをしたくなるきっかけ(引き金)を把握し、引き金を避ける生活スケジュールを立てていきます。

カレンダーと3色のシールを用意し、一日の終わりに「ギャンブルをした」「ギャンブルをしそうになった」「ギャンブルをしなかった」を振り返り、シールをはっていく、など目に見えるように、他者と共有できるようにしていきます。

ギャンブルをしてしまった日は、どんなスケジュールで動いていたのか、しそうになった日は引き金に近づいていたのか、などを後日カウンセラーと話し合い、安全なスケジュールを立てていきます。

またギャンブルをしたくなった時に、どんな行動を取れば我慢できるのか、対処法について話し合い、それを日常で実践してもらいます。

 

 

家族支援では、ご家族との面接を行ったり、家族教室や家族会を紹介し、ご家族にもギャンブル依存症についての知識を持ってもらい、ギャンブル依存症の方への関わり方の工夫を知ってもらう場を持つことが多いです。

 

 

 

ギャンブル依存症と借金

ギャンブル依存症で治療を受けている方のほとんどは、借金を抱えています。

始めての借金で治療に繋がる方は実は少なく、何度も借金を重ねて、親や配偶者などが借金の肩代わりを繰り返し、もうどうにもならない、という状態になって治療に繋がることが多いです。

 

 

ギャンブル依存症と借金は切って切り離せないものがありますが、借金への対応にも注意が必要です。

 

 

 

それは借金を肩代わりしてはいけないということです。

これをしてしまうと、その方がギャンブル依存症であれば絶対にまた繰り返します。

 

 

借金問題を法律家に相談するのはもちろん構わないのですが、家族が一気に返済してしまう、というのはよくありません。

依存症は依存対象に対する「メリット・デメリット」を自覚することがとても大切です。

「借金をする」というのはギャンブルの大きなデメリットです。

それを誰かが返済してしまうと、自分はまったく苦しまずに、現実に直面せずに問題が解決したことになります。

これでは繰り返してしまうだけです。

 

 

「これで反省して1からやり直して欲しい」「チャンスを与えたい」というご家族のお気持ちは分かりますが、ギャンブル依存症でチャンスを与える、というのは借金を肩代わりすることではありません。

借金は自分で毎月コツコツと返済していき、お金の制限も最初はつけたほうが良いと思います。

治療に繋がりながら借金を返済する、その生活を見守り、応援し、決して見捨てないことがチャンスを与える、ということです。

 

 

借金の肩代わりはご家族の心配な気持ち、優しい気持ちではありますが、実はそれがご本人様の回復や治療に繋がる機会を阻害してしまっているのです。

 

 

ギャンブルで作った借金は、法律家に相談をし、これ以上借金を作れないように工夫をし、ギャンブル以外の方法で返していく、これが基本です。

 

 

ただ借金返済で生活が苦しくなりすぎると「パチンコで勝って借金を返済しよう」と考えるきっかけになります。

衣・食・住は十分に確保でき、ギャンブル以外のストレス発散に時間とお金を多少は使える生活ができるよう、周囲の人たちが手助けをすることは治療の効果を高める大切なことになってきます。

 

 

 

おわりに

ギャンブル依存症は一度なると治療は長い時間を必要とします。

パチンコ店を見ると強い引き金となり、ギャンブルをしたくなる、ギャンブル以外のものに魅力を感じなくなる、というのは生涯継続していく可能性もあります。

それでも、今は治療できる機関も専門家も増えてきています。

もしも自分や身近な人が、病的にギャンブルをしている状態だと思われたら、精神科で依存症を扱っているところで電話をしてみて下さい。

ギャンブル依存症は治療することで普通の生活を取り戻せる病気です。

このことが多くの人に広まることを願っています。