日々忙しくされているみなさんは、一日の終わりはどのように過ごされますか?
お風呂にゆっくりと入って、寝る前はストレッチをして一日の疲れを癒して眠る・・・という方もおられると思いますが、ついついスマホでネットサーフィン、という方もおられると思います。
本来であれば、寝る前は癒されるような空間で、軽いストレッチや呼吸法などを行うほうが、自律神経も整いますし、睡眠の質も上がります。
そのことで心の安定も得られるのですが、悩みや嫌な出来事があればなかなか行動ができないものです。
悩み事を考えたくなくてゲームをして考えないようにしたり、布団の中でずっと落ち込んでしまったり・・・
悪循環だと分かっていても、悩みを抱えていくというのは大変なことです。
今日は心の整理をする方法について書いていきたいと思います。
・悩みが頭から離れない
・考え事をして夜に眠れない
・いつも暗い方に考えてしまう
などの方にはおすすめの記事になります。
悩みって何?
まずは悩みとはどういうものなのかについて考えていきましょう。
悩みとは「現実的なものへの悩み」と「漠然としたものへの悩み」があります。
現実的なものへの悩みとは、具体的に悩んでいる事柄があり、それを解決しないことには悩みは解消されない種類のものを指します。
・虐められている
・今月の給料日までお金がもたない
・健康診断で精密検査を受けるように言われた
・夫婦仲が悪く家に帰りたくない
これらは現実的なものへの悩みとなります。
次に漠然としたものへの悩みです。
これは具体的に「このことに悩んでいる」というものがあるわけではなく、現実的なものへの悩みよりも範囲の広いものを指します。
・人生について悩んでいる
・自分の性格について悩んでいる
・日本の将来について悩んでいる
などですね。
これらを具体的に解決していくことは困難で、周囲から見て解決したように見えても本人は同じことで悩み続ける、というのはよく見られます。
例えば、人生についての悩みなど尽きるわけもありません。
悩んでいる人が資格などを取り希望の職に就職が決まったとして、周囲は「これで今後の人生の見通しが立ったね!」と思っていても、本人はまだ悩みや不安を抱えている、というのは良い例ですね。
このように悩みにも種類があり、悩みを解消するための解決策はその悩みにより異なります。
しかし解決しない悩みもあれば、悩みが解決してもまた次の悩みが出てくる、という場合もあります。
そしてだんだんと心が疲弊していくのです。
だからこそ、心の中を整理し、悩みと良い距離を保つことが必要になってきます。
心を整理して悩みと距離を取る方法
では、心の整理法についてやり方を見ていきましょう。
今回紹介する方法は、「様々な悩みが重なって、混乱したり悩みに圧倒されたりしている時」には特に効果があると言われています。
心の整理法
・自分の中にいくつ問題があるかを数える
・それぞれの問題に名前をつける。ユニークな名前であればなお良いし、その問題に関連付けた名前を意識してつけてみる。例えば上司のことについて悩んでいる時に、その上司がよく珈琲をブラックで飲んでいるのであれば「ブラック」という名前にする、など。
・問題の中で一番軽い問題を頭に思い浮かべ、身体の内部の感覚を感じてみる(身体の暖かさ、痛みはあるか、力は入っていないか、など)
・その身体の感じに「分かったよ。この問題を思い浮かべるとこんな身体の感じがあるんだね」と声をかける
・その身体の感じをしばらく味わう(あー・・・肩が痛いな。お腹がごろごろなっているな)
・胸の前に両手を差し出し、その問題を身体の感じと一緒に、手のひらに載せるイメージを持つ
・その問題を何かで包むイメージを持つ(ハンカチや引き出しに入れる、などを想像する)
・それを自分の外のどこか収まりの良い場所に置く。場合によっては遠くに投げても良い。
・まだ問題がたくさんある場合は、二番目に軽い問題を対象に今までの方法を繰り返す
・すべての問題を収まりの良い場所に置けたら、なにも気になるものがない身体の内部を感じる
・その自分の身体感覚と、収まりの良い場所に置かれた問題を少し離れたところで俯瞰してみる
・今の自分に何かアドバイスをしたいことあれば声をかける
以上が心の整理法です。
「こんなことをして本当に心が整理できるの?」と思われるかもしれません。
しかしこの方法は「フォーカシング」という心理療法の技法を応用したもので、多くの臨床現場で使用されています。
私は悩みがたくさんあり頭がまわらない時に上記の方法を行いますが、続けていると自分の身体の様子が感じられるようになってきましたし、悩みを自分の外に出す、というイメージをすることも上手くなってきました。
この方法で悩みを解決していけるわけではありませんが、心の中にぎゅうぎゅうにつまっていた悩みを、一度外に出してあげることで、驚くほど気持ちの整理ができるようになります。
最後に自分自身へアドバイスをする時も、それまでは思いつかなかったアイディアが出ることもあります。
心の整理法 コツ
この心の整理法のコツは以下の通りです。
・静かな場所で行う
・イメージをするのが苦手な場合は、悩みを包むものを実際にあるものにする。
・一人で難しい場合は、誰かに教示をしてもらう
悩みを自分の外に出すことをイメージするのは、最初は難しいと感じるかもしれません。
家にある風呂敷や、店で見かけたハンカチなど、自分がイメージしやすいものに悩みを包むとよりやりやすくなります。
また誰かに上記の方法をゆっくりと読み上げてもらうと、イメージに集中できるようになります。
心の整理をするということ
悩みに対する対処は、「問題解決」がまっさきに思い浮かべられます。
しかし問題を解決するにしても、多くの悩みに圧倒されている状態では、良い考えも浮かびませんし、行動するエネルギーもわきません。
また解決できない悩みがあるのも事実です。
悩みに対して立ち向かう、という問題解決も重要ですが、悩みと距離を置いて心を休めたり、客観的に見たりすることも大切なことです。
これらのバランスが取れることが、心の安定なのだとも思います。
心を整理することで、例え悩みは解決していなくても、夜眠れるようになった、焦らず考えられるようになった、ポジティブなアイディアも出てくるようになった、などの効果も期待できます。
ぜひ試してみて下さいね。