旅ごころブログ🐒

心理カウンセラーをしている筆者が心理学の知識を紹介するブログです。趣味の旅行で行ったおすすめスポットや飲食店の紹介もしていきます。

【保存版】少年犯罪についてこれを見ればすべてわかる!少年死刑囚の存在や少年事件のその後、犯罪被害者支援について

スポンサーリンク

少年事件が起こると世の中の大きな話題となります。

まだ身体も心も成熟段階の少年たちが、残忍な犯罪を起こす。

酒鬼薔薇聖斗と名乗った少年Aの事件は、その後多くの書籍も販売され、時を経っても忘れられないものだと思います。

 

 

 

残忍な犯行だけではなく、万引きなどの軽微なものも含めると、年間で多くの少年が犯罪に手を染めてしまいます。

 

 

 

しかし少年事件は概要を大きく報道され、事件を起こした少年のその後についてはあまり周知されていません。

 

 

 

未成年者が法に触れる行為を行った場合、その後の処遇はどのような経緯を辿るのでしょうか。

 

 

 

今日は少年事件について触れていきます。

 

 

 

 

少年法

まずは少年法について見ていきましょう。

 

 

 

少年法では、「少年の健全な育成を期し」、刑事事件とは違って刑罰ではなく、あくまでも保護が目的であると規定しています。

 

 

 

ここでいう「少年」とは満20歳未満の者をいい、非行少年を以下のように分類しています。

 

 

 

・犯罪少年(14歳以上20歳未満で罪を犯した少年)

 

触法少年(14歳未満で罪を犯した少年)

 

・ぐ犯少年(20歳未満で将来罪を犯すおそれのある少年)

 

 

このように法に触れた少年だけではなく、将来罪を犯すリスクが高い少年についても対象とされています。

 

 

 

ちなみに児童福祉上の「児童」とは満18歳未満の者を指します。

 

 

 

少年事件の処理

少年事件の処理については以下の通りに進められていきます。

 

 

少年事件は成人の刑事事件とは異なり、警察検察庁で調査を行った結果、非行事実が存在すると認められる場合は、保護の観点から、軽微なものであっても、必ず家庭裁判所にその事件を送致します。

 

 

 

これを全件送致主義と呼んでいます。

 

 

ここでもあくまで保護が目的となることが注目ポイントです。

 

 

 

また、触法少年、あるいは、14歳未満のぐ犯少年は家庭裁判所よりも先に、児童相談所に送られる必要があります。

 

 

 

これを先護権と呼びます。

 

 

 

家庭裁判所では家庭裁判所調査官による調査と、裁判官による審判をすることになります。

 

 

 

家庭裁判所調査官とは、家庭裁判所で取り扱っている家事事件、少年事件などについて調査を行う専門家です。

 

 

 

この時、心身の鑑別の必要性がある場合は、少年を少年鑑別所に収容する鑑護措置を執ることができます。

 

 

 

審判では非行事実要保護性が審理され、少年院送致児童自立支援施設等送致保護観察所による保護観察の保護処分、審判を開かずに終局する審判不開始、審判を開始するが処分をしない不処分、児童福祉上の送致が望ましい場合は、知事又は、児童相談所所長送致、刑事裁判によって処罰するのが相当とする検察官送致があります。

 

 

 

中でも、少年が16歳以上であり、故意に被害者を死亡させた場合は、原則として事件を検察官に送致する原則検察官送致があります。

 

 

 

このように、少年事件は年齢や少年が生活していた環境、少年の特性、事件の内容などによって、どの専門家が対応するのかどうかが、細かく分けられているのです。

 

 

  

 少年死刑囚とは?少年犯罪で死刑はあるのか?

少年事件は罪に対して刑罰を与える、ではなく罪を犯した少年を保護し、その後の更生を支援するために機能します。

 

 

 

しかし少年犯罪でも死刑判決はあります。

 

 

 

未成年の時期に死刑事犯の犯罪を犯し、死刑判決が確定した死刑囚を「少年死刑囚」と呼びます。

 

 

 

これは犯行時に18歳、または19歳の場合のみ適用されるものです。

その犯罪が殺人などの重大な犯罪であり、反省の様子が見られないなどの場合死刑判決を言い渡すことが可能なのです。

 

 

 

罪を犯した少年の中には、少年の特性ゆえに罪を犯したというよりは、その少年の生活する環境が劣悪であったり、非行傾向にある少年に更生の機会がなかったことから重大犯罪に繋がったりすることもあります。

 

 

 

それはもちろん成人の事件でも同じことが言えますが、未成年の少年はまだ心身共に成長段階にあり、更生のチャンスと支援が成人よりも必要とされるのです。

 

 

 

しかし、そのような少年法に批判がないかと言えば、そうではありません。

 

 

 

被害者からすると、犯行を犯した人物の年齢など関係なく、少年であるからという理由で刑罰ではなく保護を優先する、というのはとても受け入れられないことです。

 

 

 

後述しますが、そのようなことから近年では被害者支援の必要性も強く訴えられています。

 

 

 

話を戻しましょう。

とにかく少年法は刑罰より保護が優先されるという特徴があり、それゆえの批判も多く見られます。

 

 

 

そして何より、罪を犯した少年が「自分は未成年だから死刑にはならない」と自身の罪を軽く見る場合もあります。

 

これは被害者にとっては到底許しがたいことですし、その少年の更生にとっても大きな問題です。

 

 

 

もちろん本来であれば、罰があるから罪を犯さないようにする、ということではなく、人を傷つけることはしてはいけない、という道徳教育の観点から少年の犯罪を未然に防ぐ必要があるのですが、それでも法律は犯罪の抑止力としての機能もあるのです。

 

 

 

それが少年法や少年事件の概要が正しく伝わっていないことで、抑止力どころか「自分たちは少年法で守られているので犯罪を犯しても安心」、と間違った認識をしてしまうのです。

 

 

 

大切なことなのでもう一度書きますが、当然刑罰が抑止力になるから罪を犯さない、ではなく、全ての子どもたちが罪を犯すことがないように、心身の健康な成長ができる環境を作ることが何より大切です。

 

 

 

ここで言いたいのは、「少年事件でも死刑はあるから罪を犯してはいけない」ということではなく、「少年法に守られているから罪を犯しても安心」という認識を正していく必要がある、ということです。

 

 

 

少年法は罪を犯した少年の更生を支援する内容になっていますが、決して罪を犯すことを容認するものではありません。

 

 

 

例え罪を犯しても、未来のある少年が更生し、社会に戻るチャンスを与えることが目的であり、それは少年の再犯防止にもつながることです。

 

 

 

少年たちは、犯罪の加害者にも被害者にもならないように社会や家庭で保護され、その成長を応援されるべきものです。

 

そしてそれでも罪を犯したとしても、更生するための支援を受けられる・・・

 

「自分たちは健やかに成長することを社会に応援されている」

と感じながら成長していけるようにする、その一部が少年法です。

 

 

 

そう感じられること自体が、少年犯罪を防いでいく機能が多少なりともあるはずなのです。

本来であれば。

 

 

 

しかし先ほどから書いているように、今は正しく少年法の概要が伝わっているわけではありません。

少年事件の原因は様々ですが、少年法の正しい知識の普及も少年に犯罪を留まらせて支援を受けるチャンスを与えることに貢献するのではないかと思います。

 

 

 

少年死刑囚の存在を多くの人が認識することもその一つではないかと思います。

 

 

 

有名な事件では

・大阪・愛知・岐阜連続リンチ殺人事件

 

光市母子殺害事件

 

石巻3人殺傷事件

 

市川市一家4人殺害事件

などで死刑が確定しています(執行はされていないものもあります)

 

 

このように罪を犯した年齢が18歳以上で、残虐性が強く見られたり、反省の態度がまったく見られなかったり、重大な犯罪で地域社会に及ぼした影響が大きい場合、死刑判決が下されることもあるのです。

 

それが少年死刑囚です。

 

 

 

少年は更生するのか

少年犯罪を犯した少年はどのように更生していくのでしょうか。

 

 

少年が犯罪を犯した主な原因が何かによって、どのような支援を重点的に行っていくのかは変わりますが、様々な支援者が関わっていきます。

 

 

例えば、家庭環境や友人同士の環境が、少年にとって良くない環境であれば、環境を調整する必要がありますし、少年本人の特性に問題があるのであれば、少年への支援を重点的に行います。

 

 

 

家庭訪問養育者との面談、少年本人へ就労支援カウンセリング、何らかのスキルの獲得など、少年を包括的にアセスメントし関わるのです。

 

 

 

それでも、更生をしていくというのは困難な道のりとなります。

 

 

 

例えば、非行傾向にある仲間と一緒にいるうちに、犯罪に手を染めてしまった少年がいたとして、その少年に対して就労支援を行い、社会復帰を支援したとしても、何らかの困難な出来事が起こった時に、犯罪で解決しようとしてしまう可能性はあります。

 

 

 

切羽詰まった状況になった時に、犯罪で短絡的に解決しようとする、というのは誰でも起こる可能性はありますが、一度罪を犯した者は罪に対するハードルが下がるのは事実です。

成長段階にあるまだ未熟な少年であればなおさらでしょう。

 

 

 

もちろん、自分の犯した罪を自覚し、反省し、償おうとしている少年もいるのは間違いありません。

 

 

少年犯罪を犯した少年に対しての処遇は、今後も変化していく可能性は十分にあります。

被害者の心情、少年犯罪の傾向の移り変わり、社会情勢などを加味して検討されるのでしょう。

 

 

少年犯罪を犯した少年は更生の道を歩めるのか・・・

それは私たち大人全員が考えなければならない課題だと思います。

 

 

 

犯罪被害者に対する支援

犯罪領域では、これまで犯罪の被害者よりも加害者に対する支援に力を入れている傾向がありました。

 

 

 

犯罪を犯した少年に対する支援は、再犯防止の観点から考えても必要不可欠ですが、忘れてはならないのは、事件によってもっとも傷つき、被害を受けている犯罪被害者の存在です。

 

 

 

近年では、犯罪被害者への支援の充実の重要性が認識されてきています。

 

 

 

少年事件で被害を受けた方やその家族は、家庭裁判所に対して以下のような申し出をすることができます。

 

 

・事件記録の閲覧・コピー

・意見陳述

・裁判の傍聴

・審判状況の説明

・審判結果等の通知

詳しく見ていきましょう。

 

 

・事件記録の閲覧・コピー

被害に対して損害賠償の請求をしたい、裁判所で意見を述べたい、と考えているなどの正当な理由がある場合は、犯罪の事実に関する記録の閲覧・コピーを申し出ることができます。

 

 

・意見陳述

事件に関する意見を以下のような方法で述べることができます。

①審判の場で裁判官に対して述べる

②審判以外の場で裁判官に対して述べる

③審判以外の場で家庭裁判所調査官に対して述べる

 

 

・審判の傍聴

少年の故意の犯罪行為(殺人、傷害致死など)や交通事故などによって被害を受けた方が亡くなった場合、または生命に重大な危険のある障害を負ったりした時

➡被害者ご本人やご遺族の方は、審判を傍聴できます。しかし家庭裁判所が、少年の健全な育成を妨げるおそれがなく相当と認めた場合、という条件がつきます。

また少年が事件当時12歳に満たなかった場合は、法律により裁判の傍聴が認められていません。

 

 

・審判状況の説明

被害を受けた方は、審判の状況について説明を受けることができます。

 

 

・審判結果等の通知

家庭裁判所から少年の審判結果等の通知を受け取ることができます。

例えば・・・

①少年及びその法定代理人の氏名及び住居

②決定の年月日

③決定の主文

④決定の理由

などです。

 

 

これまで少年事件は、加害少年の更生に焦点を当てすぎており、加害少年の権利保護のためや心身の成長のために、情報を外に漏らさないようにされてきました。

 

 

 

しかし被害に遭った方は、自分たちに何が起きたのかを知りたいと思いますし、相手少年だから何も開示されなければ、怒りの持っていき場もなく、とても苦しむことになります。

これは当然の感情ですよね。

 

 

 

そのような被害者の声を拾う必要性が訴えられ、現在では上記のようなことを申し出れば、家庭裁判所の判断で可能となりました。

 

 

 

警察でも犯罪被害者に対する支援は積極的に広まっています。

捜査によって被害者が二次被害を受けないよう配慮したり、カウンセリングや相談体制を作るなど行われています。

警察にカウンセラー的な役割を担う職員を配置したり、子どもや女性が被害者の場合は、女性の職員が対応する、なども配慮されつつあります。

 

 

正直、被害者への支援はあってもあっても足りないくらいだというのが個人的な思いです。

いくら配慮しても、どれだけ支援しても、犯罪の被害に遭った事実は消えることはなく、深い心の傷を負います。

今後も被害者への支援の充実を期待したいものです。

 

 

 

おわりに

少年事件は世間の衝撃を与えますし、何より本当に心が重たくなります。

しかし私たち大人は目を背けてはいけないと思っています。

 

少年たちが被害者にも加害者にもならないよう、大人が目を背けず正しく情報を認識し、対策を考える必要があるのだと思います。

 

 

子どもたちが安全に健全に成長できることを心から祈っています。