旅ごころブログ🐒

心理カウンセラーをしている筆者が心理学の知識を紹介するブログです。趣味の旅行で行ったおすすめスポットや飲食店の紹介もしていきます。

平塚の妻殺害事件 今考える夫婦間の重大なトラブルはなぜ起こるのか

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最近は夫婦間のトラブルによって起こった事件が多いですね。

カウンセリングでも夫婦間のトラブルを相談される方は増加しています。

今日は夫婦間のトラブル、それも重傷なものを取り上げていきます。

 

 

平塚の妻殺害事件から見る夫婦関係 

平塚の海岸で上半身のみになった女性の遺体が発見されました。

死体遺棄容疑で逮捕されたは、被害女性の夫だったようです。

「罪悪感に耐えられない」と自首をし、殺害動機は「妻の上から目線に耐えられなかった」と供述しているとのことです。

 

被害女性は高学歴で優秀な方だったようですね。

全容は明らかにされていないものの、容疑者は借金があったり、結婚式費用を使いはたしてしまったり、定職についてると妻に嘘をついていたりと、夫婦の間で何らかの歯車がかみ合っていなかったことが想像できます。

 

被害者は容疑者に対して「結婚をする気があるのか」とたしなめつつも、「一緒にやりなおそう」と助け舟も出していた、と容疑者の供述で分かっています。

 

それにしても首をしめた後、下半身を切断し海に遺棄する、ととても残忍な犯行を思わせます。

事件発覚を恐れての行動だとしても、容疑者の心理は極限の状態だったことは予想でき、罪悪感に耐えられなくなる、というのはある意味当然の反応だと感じます。

 

 

夫婦はもっとも身近な他人であり、もっともコミュニケーションを取るのが難しい相手、とも言われています。

 

小さなことですれ違うこともあるし、そのすれ違いが取り返しのつかない出来事に繋がることもあります。

 

殺害をする、というのは非常に極端で短絡的であり、許されない行為ですが、そのようなことが起きるほど、一つ屋根の下に暮らしていく「他人」であり「家族」であり「男女」である夫婦のコミュニケーションというのは他者が入りにくい領域なのでしょう。

 

 また、大人になり所帯を持っても精神的にはまだ未熟、という場合もあります。

自分自身であっても相手であっても、精神が未熟なまま結婚をして家庭を築くと、プレッシャーや日々のルーティンに耐えられなくなることもあるのでしょう。

その自分や相手の未熟さを受け入れ、ともに成長できれば良いのですが、それができないと夫婦関係に亀裂が入る事態になります。

 

今回の事件では、容疑者が被害者に対して「上から目線なのが我慢できなかった」と語っていることから、妻にコンプレックスを感じてたことも考えられます。

 

妻が本当に「上から目線」だったのか、容疑者が自分にコンプレックスがあるからこそ、そう感じてしまったのか、それは分かりませんが、家庭を築いていく上で大切なお金、仕事を妻に嘘をつき、話し合いができな状態だったのであれば、夫婦の間に何らかの病的な関係性ができていた可能性はあります。

 

 

 

夫婦間でのトラブルはなぜ起こるのか

夫婦関係が上手くいかない、仮面夫婦、などの状態になっている家庭は意外にも多いと思います。

しかしそれ以上の状態、例えばDVやもっと言うと配偶者を殺害してしまう、などの最悪の事態になる場合もあります。

 

夫婦間だけではなく、人間関係すべてで言えることではありますが、健康な心を持っている人は、外ではある程度社会性を保って人と関わることができます。

 

怒りっぽい人でも毎日怒鳴ったり、殴ったりなどはめったにしないでしょう。

 

しかし家の中だとどうでしょうか。

 

私たちは程度の差こそあれど、家に帰ると気が緩み、自分の素が出やすいですし、イライラしていると一番身近な人に八つ当たりをしてしまうこともあります。

 

これが許せる範囲であれば、信頼している妻や夫に甘えている、と受け取ることもできます。

しかし行き過ぎることで、DVなどの重大な問題が起こることもあります。

 

少し心理学の話をしましょう。

 

心理学では「健康な退行」という言葉があります。

退行とは赤ちゃん返り的な意味を含みます。

 

上の子どもが、弟や妹が産まれてから、今までできていたことが一時的にできなくなったり、わがままになったりすることがあると思います。

これは「親を取られる」という寂しさから出る甘えたい気持ちで、親がそのわがままを聞いてくれたことで、気持ちが満たされ実年齢に戻っていける、という健康な退行の一種です。

 

また、仕事ではてきぱきと動く有能な男性が、家では妻の膝枕で寝る、など甘えた姿を見せるのも健康な退行です。

 

健康な退行は、自分の心を満たしたり健康に保つために、信頼できる人に甘えて、実年齢では普通は取らないような行動を取ることを指すのです。

 

夫婦間はこの「健康な退行」が生じやすい関係性です。

 

しかしです、健康な退行は十分に甘えた後に、翌朝仕事になると有能な仕事人にきちんと戻ることができますし、妻が甘えさせてくれていることを理解し感謝していますが、健康的に退行ができない人、または場合もあります。

 

例えば、精神的に不安定な部分を抱えている人は、退行することでもっともっと甘えたくなり、現実生活に戻ることが難しくなる場合もあります。

 

また退行をすることで、退行させてくれる相手を独り占めしたい気持ちが強くなり、配偶者に対して支配的になったり、子どもに嫉妬をしたりする、ということが起こる場合もあります。

 

このようなことが起こると、平和な家庭は徐々にいびつな関係性を持つ夫婦に支配されてしまいます。

 

そもそも健康な退行とは、「あなたといると素の自分でいられる」「あなたといると癒される」と感じられるような関係性です。

 

これが保たれれば良いのですが、もともと持っているその人の不健康な部分を刺激してしまうと、金銭的なトラブル、男女間のトラブル、暴力、などの歪んだ出来事が夫婦間の間に生まれてしまうのです。

 

一度そのような関係性ができてしまうと、閉鎖的な夫婦関係では修正が非常に難しくなります。

 

三者が入って修正していくか、場合によっては治療対象になることもあります。

 

 

以上のように、夫婦関係で深刻なトラブルが起こる理由の一部として、

・夫婦間は互いに甘えやすい関係性であり、それが健康的に働けば上手くいくし、不健康なものになれば破綻してしまう

・夫婦問題は夫婦で解決する、という風潮があるので、外に相談がしにくい

 

などが考えられるのではないでしょうか。

 

 

相手を一人の人間として尊重すること

夫婦と一言に言っても様々な形があります。

しかし相手を一人の人間として尊重すること、というのは共通して大切なことになってくると思います。

 

心理的な距離の近くなりやすい夫婦は、相手と自分を同一視しやすく、相手と自分は違う人間で尊重し合うものだ、という意識がだんだんと薄れていきやすいのです。

 

DVなどはその典型ですよね。

 

相手を支配したい、自分の思うように動く人間にしたい、と思い暴力で相手へ恐怖心を植え付けて、コントロールするわけですから。

 

相手を尊重するのは大切ですし難しいことです。

 

夫婦間の悲しい事件を見るたびに、相手を思いやす大切さを痛感します。

 

 DVに悩む人は一度読んでみて下さい。

一人でも多くの方が、誰かに助けを求められますように。

www.ntan.work

 

 

今回の事件で亡くなった方のご冥福を心よりお祈りしております。