カップルや夫婦で喧嘩の理由となるものの一つとして「浮気」「不倫」があげられます。
よく浮気性という言葉を目にしますが、そもそも浮気をしやすい性格、浮気されやすい性格とはどのような性格なのでしょうか。
また浮気や不倫を阻止するためにはどうしたら良いのでしょうか。
ナルシストは浮気性?
心理学者による調査で、浮気をしやすい性格としてナルシストがあげられる、という報告があります。
ナルシストとは「自分は特別な人間だ」と思い込んでいる自己愛の強い人のことを指します。
ナルシストという言葉の由来をご存じですか??
ナルシストは「ナルシシズム」とも呼ばれており、ギリシア神話のナルキッソスの逸話に由来します。
ナルキッソスは非常に美しい青年で、自身でも自分の顔が大好きでした。
そのためナルキッソスは他の人を愛することができませんでした。
結局ナルキッソスは水にうつった自分の顔に恋をして、水に沈んでしまう、というお話で、「自分に恋をして他者を愛せない」ことで悲劇を招く、という教訓を得られます。
この青年ナルキッソスの名前から、自分への愛情が強すぎる人を「ナルシスト」と呼ぶようになりました。
このナルシストの性格の人が、どうやら浮気をする可能性が高いようです。
パートナーがナルシストかどうかは、以下の6つの項目に当てはまるかどうかで判断できます。
①露出的(自分の身体に自信があり、好んで見せびらかす)
②自己中心的
③特権意識(自分だけは許される)
④誇大的(自分を高い地位に置きたがる)
⑤共感の欠如
⑥個人間の搾取
この6項目に当てはまれば、ナルシスト、つまり自己愛的な性格の人の可能性はあります。
ナルシスト的な性格の人は、他者への共感能力が低く、自分だけは許される、という特権意識が高く、また自分が特別扱いしてもらえるためなら手段を選びません。
そのため浮気などのパートナーを傷つけることへも、ハードルが低く罪悪感を感じにくい、とは言えるかもしれません。
浮気をされやすいのは情緒不安定な人?
では逆に「浮気をされやすい性格」とはどのような性格の人なのでしょうか。
これはズバリ「情緒不安定な人」です。
パートナーが情緒不安定だと、家庭が休まる場所になりにくいですよね。
また情緒不安定なパートナーは、不安が高いがゆえに相手に依存しやすい傾向があります。
一方的に頼られる関係では、避難所として浮気に走る、ということが起こりやすい、ということですね。
「不安だから」と相手を束縛するよりも、自分が自分を癒せるようになりつつ、苦しい場面ではパートナーを頼る、というバランスが大切なのかもしれませんね。
ただ「この人は浮気とかしなさそう!」と思っていても、実際は分からないものです。
では、男女が長く一緒にいる中で、浮気や不倫が起こりやすい状況とはどのような状況なのでしょうか。
浮気を駆り立てる3つの状況
もともと浮気性で一人のパートナーでは満足できないタイプの人はいますが、多くの人は「生活の状況」や「パートナーとの関係性」で浮気を実行してしまうのかが決まります。
浮気に走りやすい状況として以下の3つが挙げられます。
・貧困
→貧困の状況はどちらかが浮気に走りやすい状況です。
ただこれは、「旦那が働かない」「嫁が無駄使いをする」など、あきらかにパートナーが原因の貧困の場合です。生活が苦しくても夫婦が協力している家庭の場合は、経済状況は大きく影響しないかもしれませんね。
・自分に興味を持ってくれた時
→2つ目は自分に興味を持ってくれる異性が現れた時です。
人間は誰でも自分に興味を持ってくれるのが嬉しいですし、それが異性だと浮気のきっかけになるんですね。
長く付き合っていたり夫婦という形を取ると、どうしても「相手からの自分に対する興味」が薄れてきたように感じます。
付き合いたてのように、まめに連絡をくれたり、容姿を褒めてくれたり、自分の話を聴いてくれたりすることは減ってきます。
日常生活でそのことを「強く不満」に思っていなかったとしても、いざ他の人にそれをされると、「自分の求めていたものだ!」と盲目的になるのかもしれません。
・今のパートナーとの長い倦怠
これも浮気や不倫に走ってしまう原因の一つです。
お互い素を見せ合える関係になると、ドキドキしたりワクワクしたりすることが減ってしまいます。
それを「安心感」と肯定的に受け止められる良い関係性であれば、浮気などは起こらないと思いますが、「つまらない」と感じてしまえば、新鮮味のある相手を求めてしまいます。
安心感のある普通の生活をつまらないと感じ、ドラマのようなドキドキする恋愛を求めてしまうんですね。
パートナーに対して「思いやりがない」「話を聴いてくれない」「頑張りをみとめてくれない」「いつも自分ばかり家事をやっている」などの、明確な不満がある場合は、特に浮気の可能性は高まります。
しかし、夫婦や同棲中のカップルで、共通の目的のために協力しあっている場合でも浮気や不倫は起こります。
家事や子育て、貯金などを協力して行えている、家庭は円満、そんな場合も、相手を異性として魅力的に思えない、または相手が自分を女性、男性として愛してくれない、などの状況だと、「幸せなんだろうけど物足りない」と感じてしまうんですね。
では、浮気や不倫などが起こらないために、どのような対策が打てるでしょうか。
浮気・不倫を阻止するために
これはカップルにとっての永遠のテーマではないでしょうか。
考えられる対策としては以下のものが挙げられます。
・日常を大切にする
→これはとても大切ですね。
私たちは食事をしないと生きていけませんし、お金は生活する上で絶対に必要です。
部屋もあまりに汚いとうんざりするでしょう。
一方で、家事を完璧にしないといけない、お金をもっと稼がなくてはいけない、というプレッシャーが大きすぎると疲れてしまいます。
パートナーとの良い日常とは、「衣食住」が最低限確保されており、人間の「三大欲求」が満たされている、そしてそれらを確保するためにお互いが協力しあえている環境のことを指すのだと思います。
どんなにドキドキする恋愛をしていても、「普通の日常」は絶対に必要なものです。
この基盤をまずは大切にすることだと思います
・コミュニケーションの失敗は必ず起こることを理解する
よく「帰ってくる旦那を笑顔で出迎える」「家を居心地よくする」「妻をねぎらう」「ありがとうと伝える」と家庭が円満になる、と聞きます。
確かにとても大切なことですし、心掛けている方も多いのではないでしょうか。
しかしこれら相手を思いやるコミュニケーションは、365日毎日できるものではありません。
私も講演などで、良いコミュニケーションについてお話しすることもありますが、コミュニケーションの失敗は必ず起こる、というのは前提です。
人間ですから、イライラした時に八つ当たりをすることもありますし、相手にひどいことを言ってしまうこともあります。
逆に相手から八つ当たりをされたり、傷つけられることもあります。
修復できないほどの傷であれば、別れも考えますが、「誰でも失敗はおこる」という視点を持てば、相手にも自分にも優しくなることができ、それが結果円満な家庭に繋がるかもしれません。
・自分の性と相手の性を大切にする
→長く一緒にいたり子どもが産まれることで、2人の関係性は変化してきます。
それでも「男女」の関係であることは忘れてはいけません。
まずは自分の性を大切にすることです。
女性でも男性でも最低限のおしゃれを楽しみ、相手に「可愛い」「かっこ良い」と言われることを喜びましょう。
そして相手に「可愛い」「かっこ良い」と伝えることを、義務ではなく楽しみましょう。
非日常のロマンチックな場を演出することも大事ですが、お互いが自分の性別を意識できる関係もとても大切です。
おわりに
いかがでしたか?
浮気や不倫は防ごうと思っていても無理な時もあります。
恋心にルールはつけられません。
「恋愛禁止」と言われていても、人は恋をしますからね。
もともとが浮気性の人もいますし。
ですが、せっかく一緒にいる大事なパートナー。
お互いを大事にしあえる関係を築くことで、浮気や不倫に悩まされることが、もしかしたら減るかもしれません。
みなさんが素敵な関係を築けますように。