旅ごころブログ🐒

心理カウンセラーをしている筆者が心理学の知識を紹介するブログです。趣味の旅行で行ったおすすめスポットや飲食店の紹介もしていきます。

アルコール依存症 断酒のための強い味方!抗酒剤について

スポンサーリンク

「抗酒剤」というお薬を聞いたことはありますか?

アルコール依存症などで断酒を目指している人に処方されるお薬です。

効果は一言で言うと「下戸になる」です。

 

アルコール依存症の治療には「3本柱」があります。

その3本柱の1つが「抗酒剤」

ちなみに3本柱は

・通院

自助グループ

・抗酒剤

です。

 

 抗酒剤とは、この薬を飲んだ後に飲酒をすると、まったくお酒が飲めない体質の人が飲酒をした時のように、吐き気や頭痛、動悸、顔が赤くなる、などの反応が起こります。

ただし飲酒欲求を抑える効果はありません。

 

アルコール依存症の人が断酒をする場合、この抗酒剤を治療に組み入れると、断酒率が上がると言われています(抗酒剤以外にも別の治療も併用しながらです)

 

 

 

 

【抗酒剤の種類について】 

日本では2種類の抗酒剤が代表的に使われています。

シアナマイド

ノックビン

です。

 

それぞれ特徴があるので説明をしていきます。

 

シアナマイド

無色透明、無味無臭の液体薬です。

服用直後から抗酒作用が出るので、シアナマイド服用後は直後であっても飲酒はできません。

効果は24時間です。

 

ノックビン

白い粉末の薬です。

ノックビンは服用を始めてから効果が出てくるまでに1~2週間かかり、その間毎日服用が必要です。

そのかわり服用を中断しても2~4週間くらいは効果が継続します。

 

副作用は1割程度の人に皮膚湿疹が見られることがあります。

シアナマイドで湿疹が出た場合、ノックビンに切り替えるなど、主治医と相談をしながら処方を変更するなど対応します。

 

また肝機能のデータ(GOTやGPT)が少し高くなる場合もあります

これは断酒をしている方からすると非常に気になる副作用だと思います。

せっかく断酒をしているのに抗酒剤で肝臓の数値が悪くなるなんて・・・

と服用を躊躇される方もおられます。

 

しかし抗酒剤で出る肝機能の数値の変化は、アルコールを飲んで出るものと比べるとずっと低いもので、肝臓の負担は抗酒剤を飲み断酒をしたほうが当然少ないです。

 

 

 

【抗酒剤の効果】

では、抗酒剤を飲むと実際の生活でどのような効果があるでしょうか。

 

 

・一日の断酒を決意を保つことができる

断酒をする上で大切なのは「一日ずつすること」です。

アルコール依存症の場合、断酒は生涯続きますが、「一生断酒」と言われると先が長すぎてモチベーションが続きません。

まずは「今日一日」、今日が無事に終わればまた「一日」と目標を小分けにすることが大事です。

 

そういう意味で抗酒剤はぴったりなんです。

例えばシアナマイドを毎朝服用し、「今日一日断酒をする」と決意します。

毎日これを積み重ねることで、1か月、1年と目標を達成することができます。

 

一日の決意を保つのは本当に難しいことです。

朝は決意していても夜になると飲みたくなるのが自然です。

そんな時も、朝に抗酒剤を飲んでいれば、決意を保つことができます。

 

 

・周囲の人を安心させ信頼してもらえるきっかけになる

「断酒」は失敗することもあります。それほどにお酒を辞めるのは難しいことです。

だけど何度も失敗することで、周囲に断酒を信じてもらえない、応援してもらえないことはありませんか??

 

そういう状況だと断酒をする方も、見守る方もつらいものです。

 

抗酒剤を家族や信頼して欲しい人の前で飲むことで、断酒を決意を示すことができます。

 

 

・最初の1年間の断酒率を高めます。

断酒は最初の1年間が一番失敗しやすいです。

1年間断酒が成功しても、断酒の取り組みは続けていく必要がありますが、1年間の経験で断酒に関する工夫が上手くなりますし、周囲の環境も整いますが、それまでは試行錯誤の繰り返しです。

 

そのような不安定な時期でも、抗酒剤を飲むことで失敗を防げる場面が増えます。

 

 

【抗酒剤服用の注意!】

抗酒剤は「飲酒欲求を抑える効果」はありません!!

そのため抗酒剤を服用し、飲酒ができない身体になっても、「お酒を飲みたい気持ち」はなくなりません。

 

しかし抗酒剤を服用して飲酒をすると、先ほど説明したように、お酒を分解できずにアルコールの作用が様々生じます。

具体的には顔が赤くなり、動悸が激しくなり、ひどい吐き気におそわれます。

症状がひどいと急性アルコール中毒になり、最悪の場合は命を落とす危険性もあります。

抗酒剤を飲んだら絶対に飲酒をしてはいけません。

 

当然薬なので医師の指示のもと服用することが大原則です!

 

副作用で肝臓のデータに影響が出る人もいる、と先ほどお伝えしましたが、これもきちんと通院して医師と相談をしながらであれば、定期的な血液検査で早期に発見できます。

 

抗酒剤を考えている人は、必ず精神科を受診し、医師と相談をして下さい。

 

 

いかがでしたか??

 

抗酒剤を使用するかどうかは、医師の判断と患者様自身の選択です。

 

断酒をする時には、自分に一番合った方法を組み合わせて、たくさんの工夫をしながら行ってみて下さい。

 

アルコール依存症は脳の病気です。

やめられないのはあなたがだらしないからでも、意思が弱いからでもありません。

病気なので治療が必要だし、一人で抱える問題ではありません。

 

今日は抗酒剤について説明しましたが、断酒の3本柱「通院」「自助グループ」「抗酒剤」を用いて断酒の助けにしてみて下さいね。

 

みなさんの心身の健康を祈っています。

 


心理学ランキング