旅ごころブログ🐒

心理カウンセラーをしている筆者が心理学の知識を紹介するブログです。趣味の旅行で行ったおすすめスポットや飲食店の紹介もしていきます。

精神障害は治るのか?カウンセラーの私見

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みなさんこんにちは。

みなさんは「精神障害って治るの?」と疑問に思ったことはありますか?

この質問は数年前に私がしていた保険相談で多く聞かれた質問です。

今日は精神障害者は治るのか、について書いていきます。

 

精神障害って治るの?」

この質問の答えは質問をされる方により答えが異なります。

また答えるものが違っても答えは異なるかもしれません。

そのためこの記事はあくまで私見ですので、ご了承の上お読みください。

 

さて、この質問ですが「治るとはどういう状態のことを指すのか」が重要になってきます。

 

「例えばうつ病になり会社を休職した」

という方がいるとします。

この場合は「治る」とはどのような状態でしょうか?

「会社に復職した」ことを治ると考える方もおられますし、「落ち込みのひどさが緩和されて趣味を楽しめるようになった」ことを治ると捉える方もおられます。

あとは「薬を飲まなくなり通院の必要がなくなった」という状態を治ると考える方もおられるでしょう。

 

この例で言うと、うつ病は早期に受診をし適切な治療を受ければ病気になる前の生活を取り戻すことは可能です。

「会社に復職」することもできる方は多いですし、「落ち込みのひどさが緩和され趣味を楽しめるようになる」方も大勢おられます。

「薬を飲まなくなり通院の必要がなくなる」方もおられます。

 

しかし実情はどうでしょうか。

 

表面上以前と同じ生活をしていても、「なんだかおもしろくない」という漠然とした虚無感を抱えているうつ病の方はとても多いです。

 

逆に会社は退職してしまったけど、自分の心身の状態を気にかけ、ストレス対処を身につけ、健康に留意しながら、日々の生活を楽しんでおられる方もいらっしゃいます。

 

もう一つ例を挙げてみましょう。

 

統合失調症になり入院した」

統合失調症は見えないものが見えたり、聞こえるはずのない声が聞こえたり、考え方が極端になったりする、という症状が表れます。

 

今までできていたことができなくなり(例えば集中力がなくなる、気力がわかない、他人と仲良く過ごせない)、社会復帰のためにリハビリテーションが必要な場合が多いです。

 

統合失調症の方の社会復帰を私はたくさん見てきましたが、本当に多種多様です。

以下にどのような社会復帰の形があるか書きます(特定のケースではありません)

 

・社会復帰の訓練が受けられる場所へ通所、または入居し、生活技能を向上させ、家で自分や家族の家事全般担えるようになる。

 

・就労支援事業所に通い就労をする。

 

精神障害者のスポーツチームに所属し、大会優勝などの目標のもと練習にはげむ

 

デイケアに通所をし仲間を作る

 

・一般企業で働く(障碍者雇用の場合もあるし、一般雇用の場合もある)

 

・結婚し専業主婦(主夫)になる

 

まだまだ数多くの形は存在します。

退院後デイケアリハビリテーションを行い、就労支援事業所で働くようになり、徐々にレベルの高い事業所に移り、そこで知り合った方とお付き合いをし結婚をし、今は一般企業の障害者雇用で働いている、というように着実にステップアップをしている方もいます。

 

しかしそれでも、月に一度通院し、少量の必要な服薬を行います。

 

これをみなさんは「治った」とみなしますか?

 

「薬を飲むうちは治っていない」

という意見もあると思います。

「虚無感があるうちは治っていない」

という意見もあると思います。

 

大事なのはみなさんがここまで読まれて「どう思うか」だと思います。

 

以下は本当に私見です。

 

私は精神障害の重症度に関わらず、その方が「どうなりたいか」が大切だと思っています。

「幸せになりたい」のであれば、「何があなたの幸せか」を考えることです。

「治りたい」のであれば「あなたにとっての治るとはどんな状態か」を考えることです。

 

どんな人間も自分を高めて自分で自分を認めたいと願っています。

仕事を持ち家庭を持ってもまだ自分に満足できない人もいるでしょう。

それは精神障害の有無に関わらずです。

 

退院後に仕事をしてお金を得て、病気を「抱えながら」生きている方はいます。

退院を目指して様々なプログラムに参加をし、リハビリテーションを行い、社会復帰を目指している人もいます。

 

そうです。

私のような心理屋は、病気を「治す」ではなく「抱える」と考えます。

 

薬を服薬しながら、あるいは治療に繋がり続けながらでも「自分のなりたい自分」になることは可能です。

 

なのでこの記事の私の答えは、

「人によっては治ったと感じる人もいるし治ってないと感じる人もいる」

「それはその人が自分のなりたい自分を目指せているか」により異なる。

です。

 

私たち支援者の仕事は、治療すべき時に病気を治療し、その後に自己実現ができるように支えることだと思っています。

 

精神障害を抱えて生きていくことは容易なことではありません。

気力の低下やできていたことができなくなる喪失感、毎日の服薬、それは私たちが想像するより何倍も大変なことだと思います。

 

だけど、自己実現のために懸命に努力し、成長を喜ばれている姿を見て「不幸だ」とは思いません。

それは本当に綺麗事なのでしょうか?

 

何かの作品を作り上げる、仕事をしてお金を稼ぐ、人を愛する、できなかったことができるようになる、

 

その嬉しさは病気を抱えながらでも味わえるのだと、教え下さるのはいつも当事者の方です。

 

その方の人生にほんの少しでも関われることを心から誇りに思っています。


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