みなさんこんにちは。
今日は【心理学】のお話をしようと思います。
心理学の知識は生活をおもしろくするものが多いです。
「あれ?これなんで?」と思うことが心理学で説明できる場合もあります。
そんな日常の心理学の知識を紹介していこうと思います。
もくじ
・プラトー現象
・ハロー効果
・おわりに
「プラトー現象」
楽器やスポーツなどを日々練習していくと、最初のうちはどんどん上達していきますよね。
意欲が湧き「自分でもできる」と感じる時期は本当に楽しいものです。
対人援助職者の指導をしていても、最初の1年は本当にぐんぐん上達していき、援助者も自信がついていき表情も生き生きとしてきます。
この最初の自信がつく時期は何をするにしても本当に大切な時期だと思います。
しかし、ある時期になると練習を重ねても上達しないスランプ状態になること、ありますよね。
私自身援助職をはじめて3年目くらいでしょうか。
自分が何をやっているのか何を目指しているのか分からなくなる時期がありました。
新人の頃は経験がない代わりに、全身全霊でぶつかる賢明な姿勢が武器ですが、3年目は新人でもなく中堅でもないので、自分の武器が分からなくなり悩むこともあります。
このような、運動や音楽、学問などの活動で、一時期スランプ状態に陥り、進歩が見られない時期を「プラトー現象」と言います。
プラトー現象の原因は、練習の継続で心理的に疲れが出て、自分では意識していないけれども、意欲が減退することだと言われています。
→でも!
この時期は非常につらくモチベーションを維持するのに苦労する時期でもあります。
しかし諦めずに練習を重ねれば、不思議と再び進歩する場合が多いです。
これは学習心理学の実験で証明されています。
私もスランプを感じた3年目から4年目は、とにかくもう一度基礎をやりなおそう、と考え、学生の頃に読んでいた本を読み直したり、研究会に参加したり、仕事の資料を丁寧に作り直したり、期間限定で別の分野の援助職の仕事をしてみたりと、色々もがいていました。
するとある時、「あ、私はこういう方法で援助していくんだ」という道が何となく見えたんです。
それが6年目くらいでしたが、それ以降は自分の専門分野を深める作業に数年かけました。
実力がついたかどうかは分かりませんが、3年目に起きたプラトー現象はつらくもあり、大切な時期だったなと今でも思います。
「ハロー効果」
みなさんは立派な包装紙に包まれている菓子の中身を想像する時、なんだか中身も高価なものだと思う、そんな経験はありませんか?
また容姿が非常に整った人を見ると、頭が良さそうだ、お金持ちそうだ、と肯定的な印象を持つことはありませんか?
人や物について、ある1つか2つの特徴について良い(あるいは悪い)印象を受けると、その人や物のその他のすべての特徴についても、高く(あるいは低く)評価する現象を「ハロー効果」と言います。
このハロー効果、なかなかやっかいなんです。
教師が生徒を評価したり、上司が部下を評価する際に、このハロー効果が起こり正当な評価が難しくなる場面があります。
このようなことを防ぐ方法は以下の5つの点に注意することです。
①評価する特徴を明確にすること(部下を評価する時、売上成績と他者と上手くやっていく力に分けて評価する、など)
②誰が評価しても同じ結果になる客観的な指標も評価に取り入れる(どれだけ電話の対応をしたかを数字で表すなど)
③複数の評定者が立ち合い評価する
④本人や周囲の人間とも話し合う機会を持つ
⑤いくつもの特徴を同時に評価することを避ける(こいつは売り上げは良いが愛想は悪いな・・・ではなく、売り上げは売り上げで評価する)
またハロー効果を過剰に避ける心理が働くと、成績が良いもののあらを探したり、指導を要するものを見過ごしたりすることもあるので注意が必要です。
「カタルシス」
心の中に閉じ込めた感情を言葉や行動で自由に表現することで、心理的な開放感を得ることをカタルシスと言います。
カタルシスの効果は、心の緊張が解けることにあります。
心の中に閉じ込めている感情というのは、思い出すと不快になったり恐怖を感じたりするものがほとんどです。
そんな感情を思い出さないように心に閉じ込めておくと、意識をしていなくても心が緊張状態になります。
その緊張状態がひどくなると、症状として出てきてしまいます。
カタルシスは閉じ込めていた感情を開放するため、今まで感じていた緊張感が解けて心が楽になります。
カタルシスを得るためには、必ずしも専門的な治療を行わないといけないわけではありません。
心の奥深くに閉じ込めた根深い問題には専門的な治療が必要ですが、「最近我慢しているな」「顔には出してないけどイライラしてる」などの日常的な状態であれば、自分自身でカタルシスを得ることは可能です。
「感情を外に出す」ことで思い浮かぶことを行えば良いんです。
例えばカラオケ、スポーツ、岩盤浴で汗をかく、映画を見て泣く、お笑い番組を見て笑う、などです。
定期的に感情を健康的な方法で外に出していると、たまりすぎることがなく心穏やかに生活できます。
「おわりに」
いかがでしたか?
日常のちょっとしたことでも、心理学の知識を知っていれば対応できることが増えます。
心理学を楽しんでもらえたらうれしいです。