皆さんこんにちは。
今日も恋愛心理学についての記事です。
昨日は人を好きになるメカニズムと、片思いの人に好かれるためのテクニックを紹介しました。
今日も恋人が欲しい方向けの記事を書いていきます。
下の記事も興味がある方はご参照ください。
では、恋愛心理学の世界をのぞいてみましょう!
「恋人はあなたの70メートル以内にいる?!」
衝撃的な題名ですね(笑)
みなさんは恋愛をイメージする時に、劇的な出会いからロマンチックな恋が始まることを想像されるかもしれません。
しかし実際はどうでしょうか。
少し古いデータですが2002年に国が行った調査をご紹介します。
結婚した夫婦が出会ったきっかけについて調査した者なのですが、この結果がおもしろいんですよねー。
まず、職場や仕事関係の出会いが3割強、友人や兄弟の紹介が3割、学生の時以来が1割、これで全体の7割です。旅先や街中での出会いはわずか5%という結果でした。
この数値を見ると多くの人は自分と近い距離の人と恋に落ちる傾向があることが分かります。
またある心理学者は、恋人同士を調査した結果、多くの人は同じ職場などでほぼ70メートル以内にいる人であることを見出しています。
現代はネットが発達し、ネットでの婚活も当たり前になってきているので、今後変化していく可能性はありますが、それでも身近な人と恋に落ちる率は高いことは言えると思います。
では、なぜ私たちは近くにいる人を好きなることが多いのでしょうか。
上に張り付けてある記事にも書きました「単純接触の心理」も大いに影響していると思いますが、その他にも「近くにいる人との関係は心理的報酬が得やすい」ということが理由として挙げられそうです。
例えば仕事中にペンが見つからなかった時、よほど険悪な仲でない限り隣の人にペンを借りませんか??
この時快くペンを貸してくれれば心理的報酬が得やすいわけです(要はペンを貸してくれた!助かった!しかも笑顔で!いい人だ!と思うわけです)
もちろんペンくらいならだいたいの人が快く貸してくれるわけなんですが、デスクがものすごく遠い人にペンを借りるのは心理的コストがかかるため、あまり行動に移さないですよね(要はペンを借りるためにわざわざ歩いて遠くの人に借りに行くのはめんどくさいし、変に思われるかな?と考えてしまうということです)
お互いにとって近い場所にいるだけで、行動する時のコストが低いので(めんどくさくないので)関わりは自然と多くなるし、簡単に助け合えるので心理的報酬が大きいのです。
こうして日常のやりとりをしていくなかで、お互いを知り、もっと気楽に話せるようになり、さらに好意を持つようになるんですね。
異動で同じ部署になり恋が始まるのは、「単純接触の心理」と「心理的報酬」である程度説明がつきます。
なんだかこういう言い方をすると事務的に聞こえてしまいますが、心理学では基本的に、相互的な関わりが強いほど、つまりお互いに助け合ったりすればするほど2人の間の好意も増大する、ということが認められています。
→出会いがない!と嘆く前に、まずあなたの近くにいる人を見渡してみませんか?毎日気さくに会話ができる人が隣にいたりしませんか?意外な恋人に出会えるかもしれません!
「気の利いたセリフは恋を生むのに有効か?」
好きな人にアプローチしようとする時に、映画やドラマのワンシーンのような言葉を選んだほうが良いのだろうか・・・と思いませんか??
陳腐な挨拶や単純な告白よりもドラマチックなセリフのほうが恋を生むのか・・・これについて心理学者が実験で確かめています。
実験協力者は男性が見知らぬ女性に近づき会話をする様子を動画で見る、という方法です。
動画は3本あり、それぞれ男性が女性に話しかける言葉の内容が違っています。
1本目・・・少々キザなおしゃれな言葉
2本目・・・特に当たり障りのない言葉
3本目・・・簡単で素直な一言
上記のように話しかけています。
そして各動画を見た後に、他の実験協力者が男性の魅力を評価します。
結果はどうでしょうか。
少々キザなおしゃれな言葉で話しかけた男性が最も嫌われ、簡単に素直な一言をかけた男性が最も好印象でした。
そして心理学者は「この結果は場所が影響したのでは?」と考えます。
実験室で動画を見るのと、静かなバーなどで実際に声をかけられるのでは違うのではないか、と思ったんですね。
そのため、実験場所を男女の出会いが多いおしゃれなバーにうつし、同様のことを行いました。
結果は実験室で行ったものと同様で、簡単で素直な一言を伝えた男性が最も好感を持たれ、キザでおしゃれな言葉を言った男性が最も低い評価でした。
自分は気のきいたことが言えない・・・と悩みすぎる必要はないのかもしれないですね。
→場所はどこであれ、恋愛の相手にはまじめな人を望んでいる人が多い
「フット・イン・ザ・ドアの心理作戦」
なかなかデートをしてくれない相手にどうやったらデートをしてもらえると思いますかあ?
もちろん相手が嫌がっているのであれば無理強いはできませんが、コミュニケーションを工夫することでもしかすると関係を深めるチャンスが来るとしたら・・・?
こういう時にはまずは簡単な小さな頼みごとをしてとりあえず「イエス」と言ってもらうことが大切です。
例えば「相談があるから時間を作ってもらえない?」と頼むと、「相談?何だか時間がかかりそうだし重たいなあ」と思われるかもしれません。
ですが、「2分でいいから今良い?」と言われたらどうでしょうか。
「それくらいならまあいいか」と思ってもらえるかもしれません。
デートの誘いも一緒です。
まだ関係が浅い仲なのに、いきなり「飲みに行こう」と誘われると警戒されますよね。
でも「みんなでランチに行くけど一緒に行かない?」と言われると、「それならまあいいか」と来てくれる可能性は上がります。
もちろんそれでもその後に仲良くなれるかは分かりませんが、少なくともきっかけにはなりますよね。
人は誰でも「簡単な頼み事なら聞いてあげたい」と思うものですし、「こんな簡単な頼みも聞けないのは・・・」とも考えます。
なのでまずは相手が了承しやすいことからお願いして、関係を築くチャンスをゲットしてみて下さい。
これは有名な要請心理テクニックの一つ「フット・イン・ザ・ドア」です。
セールスマンがいきなり商品を売るのではなく、まずはドアを開けてもらい、ドアをしめられないようにドアに足を入れるテクニックに由来します。
しかし注意をしていただきたいのは、「乱暴にしつこくならないこと」です。
あくまで恋愛の小さなきっかけを作ると思ってみて下さい。
恋愛と商売は違いますからね。
「おわりに」
いかがですか?
恋愛心理学は社会心理学ととても似ていると思います。
社会心理学は「そんなの当たり前じゃない?」ということを、きちんと実験をして証明するという特徴があります。
感覚で済ませずに実証する、という学問で言えばとても大切なことです。
恋愛心理学も、コミュニケーションを自然なものにするための知識を得るものだと思います。
読むだけだと「当たり前」と思っていても、実際はできていないことも多いですよね。
実験で実証されていると知れば、実行する勇気も出てくるかもしれません。
恋愛は相手もあるので必ず成功する方法はありませんが、みなさんが好きな人とより良いコミュニケーションが取れることを祈っています。