皆さんこんにちは。
「対人援助職」を仕事にしたい方いらっしゃいますか??
精神科にはどんな職種がいて、どんな仕事をしているのでしょうか。
今日はそんなお話しです。
目次
・みんなのリーダー!精神科医
・心身両面のアプローチはお手の物!精神科看護師
・病気ではなく人を見る!作業療法士
「みんなのリーダー!精神科医」
まずは当然ですがお医者さんがいます。
精神科の医師は精神科医と呼ばれています。
この精神科医の中には、精神科への非自発的入院への権限を持つ「精神保健指定医」の資格を持つ医師もいます。
また「精神分析医」という、精神分析を専門にする医師もいます。
精神保健指定医や非自発的入院については以下の記事を参考にして下さい。
精神科の入院の種類について詳しく書いています。
さて、この精神科医はどのような仕事をしているのでしょうか。
まずは医師なので当然診断を下し、薬を処方します。
また精神医療は「チーム医療」を特に重視するので、後に紹介する他職種との協力がかかせません。
精神科医はそんな他職種の中でもリーダーの役割を担います。みんなのまとめ役ですね。
そのため他の職種へ様々な指示を出すのも精神科医の役割です。
訪問看護やデイケア、カウンセリングやケースワークの指示を出して、患者様の包括的な支援を手助けするんですね。
気難しいこわーい先生もたまにいらっしゃいますが(小声)、基本的には優しくて柔らかい言い方をされる先生が多い印象です。
やはり心の問題を専門にするからでしょうか。
この精神科医の中でもそれぞれ得意な分野があることがほとんどです。
例えば「自分は認知症に強い!」という先生もいますし「思春期の子たちが得意!」という先生もいます。
また診察だけではなく、デイケアの患者様の様子を見に来たり、先生によっては一緒にプログラムに入ってくれる先生もいたりします。
治療のすべての責任を担う頼もしいリーダーなんですね!
「心身両面からのアプローチはお手の物!精神科看護師」
精神科にはもちろん看護師もいます。
精神科の看護師は心身両面から患者様をサポートする心強い味方です。
看護師なので当然採血を始め各種検査、医師のサポート、患者様の相談業務、電話対応などなど‥その業務内容といったら「多忙!」の一言!
そして入院病棟がある場合は、介護的な要素や社会復帰の手助けをするなど、「看護」という仕事は本当に幅広いです。
患者様が一番相談をしたり頼ったりするのは看護師なんじゃないかなー、と個人的には思います。患者様と最も近い距離で支援をする職種ですしね。
昔知り合った精神科看護師に「手当て」を大切にされる方がいました。看護師は患者様への身体接触も職種柄多くなりますが、手浴をしたり背中をさすったり、患者様が癒しや安心を得られることを積極的に行う姿に、感銘を受けたのを覚えています。
精神科の看護師の中には、看護師として働きながら研修を受けた「認定看護師」もいます。
いわゆる「ケースワーカー」です。
精神科に係る患者様は医療だけではなく、福祉の支援を必要としている方も大勢いらっしゃいます。
ケースワーカーはそんな患者様に対してケースワークをすることが業務のメインとなります。
例えば自立支援医療や生活保護申請のための助言をしたり、退院後の生活の場を一緒に探したり、金銭管理をお手伝いすることもあります。
もちろん電話対応から日々の相談業務、訪問やデイケア業務までこなす、精神科にはかかせない存在です。
ちなみに精神保健福祉士は福祉領域で働く、という選択肢もあります。
作業所や福祉施設でも活躍できるんですね。
自分の興味に合わせて職場を選ぶことができます。
「病気ではなく人を見る!作業療法士」
作業療法士はリハビリテーションの現場にはかかせない存在です。
患者様のリハビリテーションを担うので、病気や障害からの機能回復をお手伝いします。
その方の病気や障害に注目するのではなく、その方の活かせる能力に注目し、病気や障害によって低下した自信を回復させていくことも大事にしていきます。
主に作業を通して患者さんと関わります。
作業療法士さんは精神科でもとても重要な存在で、特にメディカル部分を見ていく医師や看護師と協力して、患者様の生きがいや自己肯定感を支えていく職種なんです。
デイケアや病棟でたくさんのプログラム、活動を提案し、集団でも個人でも関わってくれます。
精神科領域で働く心理職といえば多くは臨床心理士になります。
心理職は最近国家資格である公認心理師が作られ、今後は公認心理師の活躍も期待されています。
心理職の精神科での業務は、「カウンセリング」と「心理検査」が中心となります。
対象者の方と一緒にカウンセリングの目的を話し合い、困り事や時には人生について考えていったり、不適切な行動や考えを良いものへと変化させていったりするカウンセリングと、対象者の方の特徴を見ていく心理検査を組み合わせて関わります。
もちろんデイケアや病棟で心理教育をするなど、集団にも関わっていきます。
心理職は病院では少数であることが多いですね。
大きな病院に一人だけ、というのも少なくありません。
今後さらに心理職が浸透していけば、組織の中でも活躍の場が広がることでしょう。
その他にも様々な職種が精神科領域で働いています。
対人援助職を目指している方、特に精神障害者の援助に携わりたい方はぜひ参考にしてみて下さい。