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精神科入院は種類があります!精神科勤務経験のある筆者が解説!

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皆さんこんにちは。

皆さんは精神科への入院に種類があることをご存じでしょうか。

精神病院への入院は昔は「強制入院」と呼ばれるように、非自発的な入院が多くをしめていました。人権を無視した対応も多かった時代もあります。

現在は入院の種類がその方に応じて異なり、それぞれに条件が定められています。

今日はそんなお話です。

 

 

目次

精神保健指定医ってどんな役割??精神科医とどう違うの?

・任意入院

医療保護入院

・応急入院

措置入院

・非自発的入院は必要?

・おわりに

 

 

精神科の入院には種類が複数個ある、とは書きましたが、大きく分けると「自発的入院」と「非自発的入院」となります。細かい種類は後に詳しく書きますが、まずはこのような入院に深く関わる「精神保健指定医」について説明していきます。

 

精神保健指定医ってどんな役割?精神科医と違うの??」

精神保健指定医とは、厚生労働省が認める国家資格です。

精神保健福祉法において精神障害者の人権を制限する「非自発的入院・処遇」のすべてに関わります。当然精神科医がなるものですが、資格習得条件は厳しく設定されています。

診療経験年数とともに適切な診療を行っていることを記載したレポートの審査を受ける必要があります。5年ごとに資格の更新もあります。

通常の業務をこなしながらケースレポートを提出したり研修に出るなど、資格習得はとっても難しいのですが・・・

考えてみれば、非自発的入院・処遇に関わるということは、患者様の人権に関わるということなので、当然と言えば当然です。

精神科の入院はこの「精神保健指定医」をなしには語れません。

では、次に入院の種類について書いていきますね。

 

 

「任意入院」

これは読んで字のごとく、患者様が自身で希望され医師と話し合い入院を決める場合の入院です。自発的入院、ということですね。

自分の状態があまり良くないことに気づいた、最近しんどいから少し療養したい、などの理由を主治医へ伝え、主治医もそのようにしたほうが適切だと判断すれば入院をすることになります。任意入院の場合は先ほどの精神保健指定医の資格がなくても、精神科医の診察のみで入院ができます。

任意入院の場合の退院ですが、基本的には患者様が希望をすれば退院をすることができます。自発的な入院なので当然ではありますね。

しかし!その患者様の状態が医学的に考えるとあまり良い状態ではない、という場合や、今家に帰ると言っても環境調整ができていない、などの正当な理由がある場合、精神保健指定医の診察で「ただちに退院はさせられない」と判断された場合は、72時間を限度に退院を制限することができます。

その間に患者様やご家族、多職種で話し合いを行い方向性を決めていくわけですね。

 

 

 

医療保護入院

精神障害をお持ちの方の医療及び保護のため入院が必要であるが、ご本人より入院の同意が得られない、つまり任意入院が行えない場合、精神保健指定医による診察と家族等の同意に基づいて、ご本人様の意思によらず、精神科病院へ入院させる制度を医療保護入院と言います。

非自発的な入院です。

ここでいう「家族等」とは、配偶者、親権者、扶養義務者、後見人または保佐人を指し、該当者がいない場合は市町村長となります。

この非自発的入院は、昔に比べると大きく変化しました。昔はご本人様に何の説明もなくほとんど無理やり入院をさせる・・・ということも起こっていました。

今現在も課題はなくならないですし、非自発的な入院であることは間違いないのですが、「非自発的な入院であっても入院をすることがご本人様の福祉に役立つのか」ということを専門的に判断するために、精神科医ではなく、より専門性の高い精神保健指定医が判断することになっています。

 

 

 

「応急入院」

入院が必要であるが、家族等に連絡をとることができず、同意を得られない、かつ自傷・他害のおそれがない場合は、ご本人様の同意がなくても精神保健指定医診察により、72時間に限り応急入院指定病院に入院をしてもらうことができます。

こちらも非自発的入院です。そのためもちろん、精神保健指定医の診察が必要です。

 

 

 

措置入院

自傷・他害の恐れのある精神障害者都道府県知事の権限で精神科入院させる制度を「措置入院」といいます。

精神障害の疑いのある人を発見した者(多くが警察関係者です)の通報の後、2名以上の精神保健指定医診察により措置入院が必要、と判断が一致した場合に入院させることになります。

自傷・他害の恐れがある場合、なので、当然そのような恐れが消失した場合、措置入院者の症状消退届を都道府県知事に提出し、退院をしてもらいます。

措置入院はもっとも拘束力の高い入院形態です。家族等の同意も必要ないわけですからね。

そのため、精神保健指定医2名の判断が一致した場合のみ入院が決まるのです。

 

 

 

「非自発的入院は必要??」

これは返答が難しい質問です。

本来であれば、入院が必要になった場合、患者様がご自身で気づいていく、または主治医との話し合いで、「きちんと治療しよう」と決めて入院をする、というのが理想だと思います。

しかし精神科医療ではそれが難しい場面があるのは事実です。

精神病症状というのは、健康な人でも強いストレスにさらされることで、突然あらわれることがあります。また精神病症状には、聞こえるはずのないものが聞こえたり、見えるはずのないものが見えたり、事実ではないことを事実だと思い込んだり、などの症状が初期にあらわれることが多いのです。

そのような状態では、「一時的に」判断能力が低下してしまうこともあり得ます。

ご本人様が希望していなくても、命を守るため、またはこのまま治療をしないと将来ご本人様へ重大な影響が出ると判断した場合、非自発的入院を適用しています。

もちろん、精神保健指定医の判断が医学的に正確で、客観性を保てているかは重要ですし、患者様の人権を守ることは絶対に疎かにしてはいけません。

 

 

「おわりに」

いかがでしたか。

今日は精神科病院の入院の種類について紹介しました。

精神科疾患は目に見えるデータのみでは語れないので、まだまだ課題が残る分野です。

今後も研究・研鑚を重ね、より客観的に、より正確に診断ができるようにしていく必要があります。


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