みなさんこんにちは😃
少し前にMCIや若年性認知症を扱ったドラマ「大恋愛」が話題になりましたよね。
MCIや認知症は誰がなってもおかしくない症状です。
今日は基礎知識をお伝えしていきます。
「MCIってなに??」
認知症はある日突然発症するわけではなく徐々に進行していきます。そのため、まだ認知症にはなっていないけれど、年齢相応の認知機能レベルよりも低下している時期があるんですね。
こうした健常と認知症の境目にいる時期を軽度認知障害MCIといいます。
認知症との大きな違いは、全般的な認知機能は正常で、日常生活に支障をきたすほど認知機能は低下していない、という点です。
MCIと診断されてもすべての人がすぐに認知症へ進行していくわけではありません。
長期間MCIの状態を維持したままの場合や、健常に戻る場合もあります。
しかしMCIを放置すると5年間で約50パーセントの人が認知症を発症すると言われているんですね。
ここでの分かれ道の一つは積極的に予防に取り組めるかどうかになります。
「MCIの段階で予防を!どんなことをしたらいい??」
では予防をするとは具体的にどのようなことをしていけば良いのでしょうか。
MCIの段階でできる予防の一つとして、MCIの人が低下しやすい3つの認知機能を高めること、が挙げられます。
3つの認知機能とは
・できごと記憶
・注意分割機能
・実行機能
です。
以下にどのようにしてこの3つの認知機能を高めていくのかをまとめました。
できごと記憶・・・できごと記憶は体験したできごとの記憶なので、日記をつけることがトレーニングになります。その日のできごとを日記に書けるようになったら、次は昨日のできごとを書く、など難易度を上げていくと良いですね。
注意分割機能・・・これは複数のことを注意を配りながら同時に実行する機能のことを指します。そのため「歩きながら話をする」「右手と左手で違うことをする脳トレをする」などが効果的です。
実行機能・・・これは段取りを考えて実行する能力のことです。旅行の計画を立てる、新しいレシピを考えて作る、などが良いトレーニングになります。
その他、生活全般を改善し身体疾患に罹患しないようにすることも大切です。
そして同じ悩みを持った方との交流も認知機能を高めるためには効果的です。
自分の希望するプログラムを行っているデイケアに通う、地域で実施されている認知症予防プログラムに通う、などして仲間を見つけてみるのも良いですね。
ここまででMCIと診断された場合積極的に予防を行うことが大切だということをお伝えしてきました。
では、認知症とはどのような状態のことを指すのでしょうか。
「認知症とは?」
「認知症」は病気の名前ではありません。
例えるのであれば「腹痛」や「頭痛」のようなもので、病気が原因で起こる「症状」なんです。
そのためその症状は多岐にわたり、「物忘れがひどい」などの記憶障害、「今日が何日なのか分からない」というような見当識障害、といったいくつもの症状の集合体なんです。
原因となる病気は、アルツハイマー病や脳卒中など多くあり、70種類以上あると言われています。
そして症状が多少表れても、生活に支障がない範囲であれば認知症とは診断されません。
つまり認知症とは、「脳の病気などによって認知機能が低下してさまざまな症状が表れ、生活に支障が出ている状態」のことを指すのです。
「物忘れと認知症の違いは?」
ただ老化に伴うもの忘れは誰にでも起こるものですよね。
このような物忘れと認知症の違いはどこにあるのでしょうか。
一般的な老化の場合は、食事をしたことは覚えていても、何を食べたのかを忘れてしまいます。それでも「昨日は煮物を食べたよね」と言われると、「ああ、肉じゃがだったな」と思い出すことはできます。
しかし認知症にともなう物忘れは、食事をしたことそのものの記憶がなくなり、忘れた自覚もなくなってしまいます。
また、記憶とは①覚える、②記憶を保持する、③記憶を呼び起こす、という3つの機能によって成り立っています。
老化するとこの③の記憶を呼び起こす力が衰えます。
しかし認知症の場合は、①②③すべてに問題が起きてくるのです。
では、そのような認知症の原因とはどのようなものがあるのでしょうか。
「認知症の原因とは?」
認知症の原因ははっきりとは分かっていません。
しかし以下のことが傾向として分かっています。
・加齢
・遺伝的要素
・過度の飲酒や喫煙
・運動不足
当然ですが、年齢を重ねても、生活習慣病になっても、遺伝的要素があっても認知症にならない人もいます。
あくまでリスク要因ということですね。
しかし、生活習慣病を予防し、規則正しい生活、運動習慣、喫煙・禁酒など、健康に気を付ける生活を送ることは認知症の予防につながります。
「終わりに」
いかがでしたか?
MCIも認知症も決して他人事ではありませんよね。
正しい知識を身につけて対処していくことで、予防は可能です。
ぜひ参考にしてみて下さい。