皆さんこんにちは。
昨年IR法案が施行されたことでギャンブル依存症に注目が集まっていますね。
今日はギャンブル依存症について書いていこうと思います。
「ギャンブル依存症」とは
病的賭博とも呼ばれ、ギャンブルをすることで生活に支障をきたす状態のことを言います。
例えばギャンブルのことで頭がいっぱいになり仕事に行けなくなる、ギャンブルで作った借金が膨れ上がる、借金を返済してもまたギャンブルで借金ができる、ギャンブルを行ったことを周囲に内緒にする、などです。
ギャンブル依存症をスクリーニングするための尺度もあり、「SOGS」と言います。
質問紙に答えていき合計が5点以上だとギャンブル依存症の「可能性」が疑われます。
アルコールや薬物依存症のように身体的な病気にかかり亡くなってしまうことはありませんが、ギャンブル依存症者の自殺率は高く、不眠などの健康被害も深刻です。
そして当然莫大な借金を背負う可能性があり、それにより生活や人間関係に支障をきたしてしまいます。
「ギャンブル依存症の治療」
ギャンブル依存症の治療は精神科で行います。服薬と再発予防プログラムがセットで行われることが多いです。個別で行う場合もありますし、集団で行う場合もあります。その方のニーズに沿ってプログラムを提供することが理想ですが、ギャンブル依存症治療を専門に行ってる精神科はまだ少ないのが現状です。
アルコールや薬物依存症の方とは違い、入院治療をする方は少なく、多くの方が外来での治療になります。
そして自助グループへの参加を勧めています。
自助グループは同じ悩みを持つ人たちが集まり、自身の体験談を語るグループになります。
「ギャンブル依存症の治療のきっかけ」
ギャンブル依存症はアルコールや薬物依存症の方と比べて、自発的に治療に繋がる方が多いです。
ギャンブルで作った借金が膨らみ、家族に自分の状態がばれ、家族の促しで治療に繋がる方もおられます。
「借金はどうするの?」
ギャンブルで作った借金は親御さんに建て替えてもらったりして、一括で支払われる場合が多い印象です。もちろんそうでない場合もあります。
借金となると周囲もびっくりして、一括で支払い、ご本人様に反省を望むパターンが多いのかもしれません。
しかしこれはあまり良い手ではありません。
一括で返済してしまうと「ちょっとくらいならまた良いか・・・」という思いが出てきやすいですし、ご本人様にあまりダメージがないので繰り返してしまいやすいんですね。またギャンブル依存症の特徴として、ギャンブルで負けた額をギャンブルで取り戻そうとしてしまう、というのがあります。そのため借金を一括で返済してしまうと、1万円程度の借金であれば「ギャンブルで勝てば取り戻せる」と思ってしまい、また借金をすることに繋がってしまいます。
借金に関しては基本的にはご本人様が分割で返していくことをお勧めしています。
ただたいがいは多額の借金を背負ってしまうので、弁護士や司法書士などの専門家に相談をしていくことになります。弁護士や司法書士は法律の専門家ですが、ギャンブル依存症に詳しくない先生もいますので、詳しい先生を探すのが大切です。病院によっては法律の専門家と連携が取れる病院もあります。
ギャンブル依存症の治療に関してはまだまだ確率していない部分もありますし、専門家はとても少ないのが現状です。
精神科に係る場合はギャンブル依存症を扱っているかを、事前に問い合わせていただくことをお勧めします。
今日はギャンブル依存症の概要について書いていきました。
今後も詳しい記事を書いていこうと思います。
最後まで読んでいただきありがとうございました。